伝統的なデザイン
ミラーレスとニコンの伝統的なデザインの融合
一枚の写真へと至るすべてのステップに、写真撮影の楽しみがあります。そして、フィルムカメラの時代には、写真撮影の楽しみを伝え、多くの人々に愛されたカメラがありました。たとえば、ニコンFM2。Z fcは、そんな写真撮影の楽しみを象徴するFM2にインスパイアされた、精緻に作り込まれた外観デザインを身にまとって誕生しました。
ボディーのサイズだけでなく、ペンタプリズム部のデザインや黒とシルバーの色バランスなどもFM2に近い印象で再現。モニター背面に採用した革シボ風の加工もフィルムカメラを想起させます。一つ一つのダイヤルは、アルミ削りだしで丁寧に作り込み、天面の表示は全て刻印。1970-80年代のカメラに使用されていたNikonの刻印文字や、円形の接眼目当てを採用し、細部までこだわり抜いています。これらは全て、ニコンで受け継がれてきたクラフトマンシップがあるからこそ実現したものです。

「Z fc」という製品名の背後にある物語
Z fcという名前は、70年以上カメラと真摯に向き合ってきたニコンの過去、現在、未来へと歴史をつなぐものとしてこのカメラに与えられました。「f」は、数十年にわたるカメラの設計と製造の中で極められた、精密機器の感触と高画質の「融合」を示す「fusion」の「f」。またそれは、ニコンの歴史を築いてきたカメラを象徴する「f」でもあります。一方「c」は、全ての人にこの伝統を受け継ぐカメラをより「casual」に使ってほしいというニコンの願いを表しています。

手触りを愉しむ操作感
ひと目で全ての設定が確認できる3つのダイヤル
指先に機械の感触を感じながらダイヤルを回し、撮影のステップ一つ一つを楽しみ、写真一枚一枚に想いをこめて撮影してみませんか。Z fcはボディーの天面にシャッタースピード、ISO感度、露出補正の3つのダイヤル、そしてF値を表示する小窓を搭載しています。これらがあることで、一目で基本的なカメラ設定を視認することができます。手応えのあるダイヤル操作は、一つ一つの設定を丁寧に調節し、シャッターをきるという撮影スタイルを楽しませてくれます。

オートモード時に露出補正が可能
Zシリーズカメラで初めてオートモード時の露出補正機能を搭載。オートモード時の基本設定を用いながら、露出補正ダイヤルで画像の明るさをイメージ通りに調整して、シルエットや、ハイキー、ローキーの映像表現が容易に行えます。

撮影気分が高まる電子ビューファインダー(EVF)
EVFは、約236万ドットの有機ELパネルとニコンの優れた光学技術・画像処理技術によって視野率約100%、倍率約1.02倍※と、シャープでクリアーな見えを実現。狙いの一瞬に集中できるので、本当の意味での撮る喜びを実感できます。また、EVFには画像モニターと同じ設定状態を表示するため、ファインダーから目を離すことなく素早く設定を変更できます。

※50mmレンズ使用時、∞、-1.0m-1のとき。35mm判換算で約0.68倍。

Zシリーズ初のバリアングル式画像モニター【NEW】
Z fcは、Zシリーズ初のバリアングル式画像モニターを搭載しています。チルト式画像モニターとは異なり、画像モニターを横方向に開くことができるので、カメラをセルフィースティックに取り付けての撮影やVlog撮影など、一層幅広い使い方ができます。モニターを正面に向けると自動的に自分撮りモードに切り換わり、静止画でも動画でも、ハイクオリティーな自分撮りが可能。動画撮影専用のAF-Fモードは、自分撮りモードでも活用できます。また、バリアングル式画像モニターなら、縦位置のローアングル撮影やハイアングル撮影も簡単です。画像モニターは、約104万ドット、3.0型でタッチパネルを採用しているため、軽快なタッチ操作で快適な操作性を提供します。

さらに見やすくなった水準器表示・格子線表示
水準器表示は被写体への重なりを少なくしたデザインを採用。構図の水平出しが一段と容易になりました。また、格子線表示は9分割と16分割の2種類を用意。被写体の状況や構図の意図に合わせて選択できます。

構図が決めやすい情報表示の消灯機能
撮影画面のアイコンや撮影情報を非表示※にし、画面の隅々まで確認できる[ライブビュー情報表示の消灯]機能。カスタムボタンに機能を割り当てることで、情報表示/非表示をワンタッチで切り換えられます。静止画だけでなく動画撮影時にも便利です。

※フォーカスポイント、動画記録中のRECアイコン、記録時間表示を除く。

専用画面・タッチ操作で簡単な「自分撮りモード」
自由な角度にセットできる画像モニターを正面に向けると、自分撮り専用画面が表示され、画像モニターにタッチしてセルフタイマー(10秒/2秒)と露出補正※の設定が行えます。静止画撮影時にはタッチAF/タッチシャッターも有効。動画撮影時にもタッチAFが有効なので、自由な位置にピントを合わせることができ便利です。動画撮影専用のAF-Fモードは、自分撮りモードでも活用できます。「自分撮りモード」時にはシャッターボタン、動画撮影ボタン以外のボタンやマルチセレクターなどがロックされるため、不用意にボタンなどに触れても誤作動のおそれがなく、カメラをしっかり握って撮影できます。

※露出補正ダイヤルが「C」に設定されているとき。

ファインダーから目を離さずに設定できるiメニュー表示
撮影の最中に新しいアイデアが浮かんだときなどには、iボタンでタッチ操作可能なiメニューを呼び出し、メニューの深い階層に潜りこむまでもなく、カメラの設定をより素早く直感的に変更できます。iメニューは画像モニターおよび電子ビューファインダー(EVF)で確認可能。目を離さずに設定を変更でき、それぞれの調整をリアルタイムに確認することができます。これにより撮影に集中しながら設定を変更できるため、ダイヤル操作と相まって撮影をますます楽しむことができます。

iメニューのカスタマイズ
撮影時にiボタンを押すとファインダー内または画像モニターに表示されるiメニュー。目的の機能の設定を素早く変更できるこの メニューの項目を、使用頻度の高い項目に変更できます。カスタマイズは、静止画モード、動画モードそれぞれで可能。撮影スタイルに合わせてカスタマイズしたiメニューで、効率よく撮影できます。

薄型・小型軽量システム
小さく軽いスリムボディー
小型軽量で、個性的なヘリテージデザインのZ fcは、多様なスタイルやシーンにフィットします。キットレンズと組み合わせた基本的なシステムは、500mlのペットボトルの水※と同等の重さ。持ち歩くのにも負担にならず、より気軽に、特別な瞬間を切り取ることができます。グリップレスのフラットなフォルムで、キットレンズをつけたまま容易にバッグに出し入れできます。バッグに入れても肩にかけても、 Z fcは日常的に使える良きパートナーとなります。

※Z fcとNIKKOR Z 28mm f/2.8(Special Edition)の組み合わせで約525g。

長く安心して使える高い信頼性
長年愛用していただくために、Z fcはスタイリッシュなだけでなく、高い堅牢性と耐久性を備えています。ボディーはマグネシウム合金製で衝撃に強く、持ち運びも安心。さらに、背面には軽さと高い剛性を両立した素材を採用しています。また高精度・高耐久のシャッターを搭載しており、カメラに実装した状態で10万回におよぶテストをクリアー。長年使用しても、変わらない高精度を発揮します。

本体充電可能なLi-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL25
バッテリーには、Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL25×1個が使用可能。バッテリーチャージャー MH-32使用の充電に加え、カメラのUSB端子に接続する本体充電ACアダプター EH-7Pを介して、EN-EL25をカメラに入れた状態での充電・給電も可能です。

ボディーのデザインを活かしつつ握りやすさを高める別売グリップ
カメラをしっかり握れることを重視したい。そんな方には、別売のZ fc用エクステンショングリップ Z fc-GR1がおすすめです。ボディーの伝統的なデザインによる独自の雰囲気を損なうことなく、しっかりとホールドできます。

高画質
高感度高画質ISO 100-51200
Z fcの最高常用ISO感度は51200※。高感度性能が優れた撮像素子と、上位機種にも採用している画像処理エンジン EXPEED 6のノイズ低減よって、静止画、動画を問わずノイズを効果的に抑制し、細部や質感も鮮明に描写できます。また、暗いシーンでもブレの少ない写真が撮影可能。スマートフォンでは実現できなかった高画質が容易に得られます。

※204800相当まで増感可能。動画撮影時の常用最高ISO感度は25600。

Zマウントがもたらす高画質
「Z fc」は、レンズマウントに大口径、ショートフランジバックのZ マウントを採用。明るさ、解像度、ピント精度、ボケの美しさまでを深く追求した、NIKKOR Z レンズを使用して、Z マウントシステムならではの高画質が得られます。マウントが共通なので、同時新発売の2本のキットレンズからS-Lineレンズまで、様々なNIKKOR Z レンズで、多彩な表現を高画質で楽しめます。

クリエイティビティを発揮しやすい20種類の[Creative Picture Control]
静止画、動画で独創的な表現を可能にする、下記20種類の[Creative Picture Control]を搭載しています。効果の度合い(適用度:0~100・10ステップ刻み)も調整可能。最終アウトプットを電子ビューファインダーや画像モニターで確認しながら多彩な画づくりを選択できるため、思い描いている仕上がりを簡単に実現できます。
ドリーム、モーニング、ポップ、サンデー、ソンバー、ドラマ、サイレンス、ブリーチ、メランコリック、ピュア、デニム、トイ、セピア、ブルー、レッド、ピンク、チャコール、グラファイト、バイナリー、カーボン

多彩な画づくりができるピクチャーコントロールシステム
ピクチャーコントロールでは、シャープネス[輪郭強調]、[ミドルレンジシャープ]、[明瞭度]の3項目でシャープネスの調整が可能です。 これらを併用することで、画面内の様々なテクスチャーをきめ細かくシャープに見せたりソフトに見せたりすることができます。 [輪郭強調][ミドルレンジシャープ][明瞭度]は、静止画、動画ともに有効です。

3つの調整軸で、より効果的なシャープネス調整が可能
画像の精緻な部分や被写体の輪郭部分に効果的な[輪郭強調]、画像全体や太めの線に効果的な[明瞭度]、そして、中間の細かさの模様や線に効果的な[ミドルレンジシャープ]。3つの調整軸を使い分けることで、より効果的なシャープネス調整が可能です。たとえばポートレートでは、まつげなどの精緻な部分の調整には[輪郭強調]が、背景と被写体との境界をくっきりさせたい場合や、肌全体を柔らかくさせたい場合などには[明瞭度]が有効。鼻や口などのような、その中間の細かさに対しては、[ミドルレンジシャープ]が効果的です。

[輪郭強調][ミドルレンジシャープ][明瞭度]を一括調整できる[クイックシャープ]
[クイックシャープ]を用いると、[輪郭強調][ミドルレンジシャープ][明瞭度]の3項目を[やわらか]から[くっきり]の間でバランスよく一括調整可能。[A](オート)を選ぶと、カメラが自動調整します。

ワイドエリアAFにも対応する、使いやすい瞳AF/動物AF
静止画、動画を問わず、被写体の目にしっかりピントが合っていると、一段と印象的なイメージに仕上がります。Z fcの瞳AFと動物AF※なら、友達や家族、ペットが動いていても、その目にしっかりとピントを合わせられます。カメラは撮像範囲内の複数の目を検出可能。これらの機能がワイドエリアAF(L)の広いAFエリアでも使用可能となり、ピントを合わせる範囲を限定して、そのエリア内のどの人物・動物に合わせるのかを選択できます。

※瞳AFは[ワイドエリアAF(L-人物)]または[オートエリアAF(人物)]で使用可能。動物AFは[ワイドエリアAF(L-動物)]または[オートエリアAF(動物)]で使用可能。動物AFは犬と猫にのみ対応します。

素早く高精度にピントを合わせるハイブリッドAF
CMOSセンサーによる像面位相差AFとコントラストAFを自動的に切り換え、状況に即した方式で素早く高精度にピント合わせを行うハイブリッドAFで、とっさに現れた被写体もしっかりと捉えます。209点※1のフォーカスポイントが、最大水平約87%、垂直約85%の広範囲をカバーしているため、被写体が撮像範囲の周辺部にあってもピント合わせが可能。また、撮影モードAUTO時にも、フォーカスモードはAF-Aに加え、被写体の動きに合わせてAF-S、AF-Cも選択可能なため、より効果的にピントを合わせられます。また、最高約11コマ/秒※2まで可能な高速連続撮影時にもAFが追従。大切な瞬間をしっかりと捉えることができます。特定の被写体を追い続けたいときは、AFロックオン機能の設定を、被写体とカメラの間を横切るものがあっても影響を受けずにピントを合わせ続けるように調整すれば、構図作りに集中することができます。

※1 静止画モード、撮像範囲DX、シングルポイントAF時。
※2 メカニカルシャッター使用、高速連続撮影(拡張時)、JPEGおよび12bit RAW記録時。

撮影状況に応じて追従特性をカスタマイズできる「AFロックオン」
狙っている被写体とカメラの間を別の人やモノが横切ったときのAFの動作を、「横切りへの反応」で設定できます。[敏感](画面内を横切る人やモノに素早く反応してピントが合いやすく、通り過ぎた後は素早くもとの被写体にピントが合う)から[鈍感](横切る人やモノがあっても、もとの被写体からピントが外れにくい)まで、5段階で設定可能。構図に集中したいときは、特定の被写体にピントを合わせ続ける[鈍感]が有効です。

・AFモードがAF-Cの場合、またはAF-AのときにAF-Cで撮影している場合。

約5コマ/秒・最大約11コマ/秒の高速連続撮影
ニコンDXフォーマットCMOSセンサーと、膨大な情報を高速処理する画像処理エンジン EXPEED 6の連携により、AF/AE追従で約5コマ/秒の高速連続撮影が可能。撮影中も、電子ビューファインダー、画像モニターには被写体の動きがほぼリアルタイムに表示されます。さらに、 AF/AE追従で最大約11コマ/秒の高速連続撮影(拡張時)※が可能です。

※メカニカルシャッター使用、JPEGおよび12bit RAW記録時。
・連続撮影速度は画質、画像サイズ、メモリーカード、サイレント撮影の有無によって異なります。

多様な表現意図に対応する、3種類のオートホワイトバランスと[自然光オート]
オートホワイトバランスは[A0 白を優先する][A1 雰囲気を残す][A2 電球色を残す]の3種を搭載。目的に応じた色味を選べます。[A0]は、複雑な光源のスポーツ会場でも白いユニフォームを忠実に白く再現。[A1]は、環境光の雰囲気と被写体本来の色味とのバランスの取れた仕上がりとなります。[A2]は、白熱電球などの照明の色味を生かした、見た目に近い暖かみが残る画像に仕上げます。
また、自然光下での最適なホワイトバランスが得られる[自然光オート]は、判別すべき光源をあらかじめ自然光に限定することで、自然光下でより適切なホワイトバランスが得られます。光の条件の変化に即したホワイトバランスで、紅葉や夕焼けなどがより印象的な画像に仕上がります。

回折現象による画像の小絞りボケを軽減する 「回折補正」
被写界深度を深くしてよりシャープな画像を得ようと絞りを絞り込みすぎると、回折現象によってピントは合っているのに画像の解像感が低下してシャープさが失われることがあります(小絞りボケ)。「回折補正」はこの解像感の低下を補正し、絞り込んだ撮影でも画像のシャープさを保ちます。

シャッター音、機構ブレなしで撮影できる「サイレント撮影」
先幕、後幕ともに電子シャッターを使用する「サイレント撮影」が可能です。シャッター音※1、シャッター動作による機構ブレがないので、美術館、結婚式など静粛な場所での撮影や、超望遠レンズによる風景、天体の撮影など機構ブレを抑えたい場合に有効です※2。

※1 オートフォーカスや絞り駆動などのカメラの動作音がすることがあります。
※2 ローリングシャッターによるひずみが発生することがあります。

機能充実の「多重露出」
「多重露出」で撮影した個々の画像はすべて保存され、他の目的で使うことも可能。合成用に撮影した各画像も作成中の合成画像も、撮影の途中で確認できます。合成画像は画像モニターに半透過で重ね合わせて表示できるので、構図を確認しながらの撮影も容易。最後に撮影した画像は削除、再撮影し、簡単に差し替えられます。合成の最初の画像には、すでに撮影して保存したRAW画像も使用可能。比較明合成 / 比較暗合成にも対応しています。

ハイライト部の白とびを防ぎ階調豊かに描写できる「ハイライト重点測光」
暗いなかスポットライトを浴びる白い衣装の人物。結婚披露宴などで見かけるこんなシーンは、マルチパターン測光ではハイライト部が白とびしがちです。「ハイライト重点測光」は、画面内の最も明るい部分を基準に測光。ハイライト部の白とびを防ぎ、白いコスチュームも人物の顔も、微妙なトーンやニュアンスを保って階調豊かに描写できます。

ちらつく照明下でも撮影時の露出のばらつき等を抑える「フリッカー低減」機能
蛍光灯などの一部の人工照明下では、照明の明滅による明るさのチラツキ(フリッカー現象)によって一部の画像が暗めに写ることがあります。 静止画撮影時に「フリッカー低減撮影」を[する]に設定すると、フリッカーによる明るさのピークをカメラが検出し、常に「明」のピークでシャッターがきれるよう自動的にタイミングをずらして撮影し、安定した露出が得られます※。動画撮影用の「フリッカー低減」機能で[オート]を使うと、電源の周波数に応じてカメラが自動的に露光タイミングを切り換え、フリッカーによる映像の縞の発生を防ぎます。

※[する]に設定した場合、連続撮影時に撮影速度が遅くなったり、撮影間隔が一定ではなくなることがあります。

見た目に近い明るさを再現する「アクティブD-ライティング」
逆光時の撮影等で、空のグラデーションなどのハイライト部とシャドー部の輝度差の大きい場合でも、白とび、黒つぶれの両方を抑えながら適度なコントラストを保ち、見た目に近いトーンを再現します。効果の度合いを強くしても色相がずれたりせず、優れた色再現性を維持します。「HDR」と異なり画像合成のプロセスを伴わないため、人物などの動きのある被写体にも有効です。

明暗差が激しいシーンで階調豊かな画像が得られる「HDR」
明暗差が激しいシーンでも、シャドー部からハイライト部までノイズが少なく階調豊かな画像が得られます。1回のレリーズで露出が異なる画像を2コマ撮影し、瞬時に自動合成。この一連の自動処理で、よりダイナミックレンジの広い画像を生成します。合成した2コマの画像の境界を滑らかにするスムージングの度合いも自動設定。風景や静物など、動きの少ない被写体に効果的です。

・「HDR」での撮影には三脚のご使用をおすすめします。

900秒まで延長できるシャッタースピード(露光時間)
撮影モードM時には、最長シャッタースピードを900秒まで延長可能。シャッターボタンを押し続けたり、ワイヤレスリモートコントローラーやリモートコードなどのアクセサリーを使用したりすることなく、シャッターボタンを一度押すだけで最長15分までの長時間露光が可能です。天体撮影時など、長時間シャッターを開いて撮影したい場合に便利です。

充実した基本性能
クロップなしの4K UHD動画
Z fcは、4K UHD/30p動画をDXフォーマットベースで、クロップなしで撮影可能。画像処理エンジン EXPEED 6の働きで解像感の高い画づくりを実現します。動画にも[Creative Picture Control]を適用できるため、独自のテイストの映像撮影が手軽に楽しめます。また、バリアングル式画像モニターを正面に向けると自分撮りモードが起動。瞳AFや被写体を追い続けるフルタイムAF(AF-F)を使って、高画質なVlog動画の撮影も容易に行えます。
4K UHD、フルHDともに、「アクティブD-ライティング」、「電子手ブレ補正」、「フォーカスピーキング」も使用できます。

・アスペクト比は16:9になります。

瞳AF/動物AF
Z fcは、動画撮影時にも人物、犬、猫の顔や瞳を検出する瞳AF※と動物AF※が可能。静止画同様[オートエリアAF][ワイドエリアAF]に対応しています。

※瞳AFは[ワイドエリアAF(L-人物)]または[オートエリアAF(人物)]で使用可能。動物AFは[ワイドエリアAF(L-動物)]または[オートエリアAF(動物)]で使用可能。犬と猫にのみ対応します。

常にピントを合わせ続けるAF-FモードとAFのON/OFFを思い通りに制御できるAF-Cモード
動画撮影用のAFモードに動画専用のAF-F(フルタイムAF)を搭載。常に被写体の動きや構図の変化に合わせてピントを合わせ続けるので、ピントを気にせずに被写体を追い続けられます。また、動画撮影中にAF-ONボタンを押して、AFの開始と停止を思い通りに制御できるAF-C(コンティニュアスAF)も採用。AF速度・AF追従感度の設定と組み合わせて使用することで、 “フォーカス・プル”テクニック※を用いたより印象的なシーンも撮影可能。NIKKOR Zレンズの美しいボケを効果的に活用できます。

※画面内のある被写体から別の被写体にピントを合わせ変えることで、その時点の主となる被写体を強調する撮影手法。

動画・静止画の素早い撮影切り換えに対応する動画専用の撮影メニュー
「静止画撮影メニュー」とは独立した専用の「動画撮影メニュー」。静止画⇔動画を切り換えてもそれぞれの設定で撮影できるため、静止画と動画両方を扱うクリエイターの撮影効率を向上させます。

スローモーションの自由度が高まるフルHD/120pのハイフレームレート撮影
フルHDで120pのハイフレームレート撮影が可能。最大5倍(24p)のなめらかなスローモーション動画を制作できる、良質な映像素材を手軽に得られます。カメラ内で生成する「スローモーション動画」とは異なり音声付きなので、普通の速度の動画としても使用できます。

カメラ内で手軽に楽しめるスローモーション動画
[画像サイズ/フレームレート]で[1920×1080 30p 4倍スロー]、[1920×1080 25p 4倍スロー]、または[1920×1080 24p 5倍スロー]を選ぶと、カメラまかせで手軽にスローモーション動画を撮影できます※。たとえば[1920×1080 30p 4倍スロー]では120pのフレームレートで読み出した画像を30pの動画として記録。約10秒間撮影した動画は、約40秒間でスロー再生されます。ボールをラケットやバットで捉えた瞬間など、一瞬の出来事をゆっくりと見られます。

※音声は記録されません。

4K超えのタイムラプスムービー制作が可能な記録画素数2088万画素の「インターバルタイマー撮影」
「インターバルタイマー撮影」を使ってシーンの移り変わりを記録した、4Kを超える(記録画素数5568×3712)高精細な静止画を用いて、解像感あふれるタイムラプスムービーの制作が可能です※。また、画像を切り出して4K UHD(3840×2160)などの表示サイズの小さいタイムラプスムービーを作成する場合は、映像にパンやズームなどのダイナミックな動きを加える編集も容易。表現の可能性が広がります。インターバルタイマー撮影時にタイムラプス動画を自動生成することもでき、撮影後すぐに仕上がりの確認やシェアも可能です。

※インターバルタイマー撮影で得た画像でタイムラプスムービーを作成するには、市販の編集ソフトウェアが必要です。

タイムラプスムービーの明るさのチラツキを抑える「露出平滑化」機能
「インターバルタイマー撮影」時に「露出平滑化」を使用すると、動画として再生したときに気になるコマ間の明るさのチラツキを効果的に抑えるとともに、通常撮影時よりもはるかに暗いシーンまで適正露出が得られます。マニュアル露出では撮れない、明るさが大きく変化する「夕暮れから星空」、「星空から夜明け」の移り変わりも、絞り優先オートで、適正露出を保ちながらひと続きで撮影できます。
「インターバルタイマー撮影」時には、「サイレント撮影」※1を併用すると、メカシャッターの耐久性を気にすることなく、無音※2で大量の素材を撮影できます。

※1 ローリングシャッターによるひずみが発生することがあります。
※2 オートフォーカスや絞り駆動などのカメラの動作音がすることがあります。

画像編集の時間を飛躍的に短縮するカメラ内「RAW現像」の一括現像
高精細なタイムラプスムービーの作成には、膨大なRAW画像の現像に非常に時間がかかります。カメラ内「RAW現像」では、一括現像によってRAW現像に要する時間を大幅に短縮。ワークフローが飛躍的に向上します。

4K UHDタイムラプスムービーも手軽に作成できるカメラ内「タイムラプス動画」機能
撮影後の編集なしに、アスペクト比16:9、最長20分のタイムラプスムービーを手軽に作成、記録できます。すべての[画像サイズ/フレームレート]、[動画の画質]に対応。「露出平滑化」の設定、「サイレント撮影」の併用も可能です。

4K UHD動画も手持ちで撮影できる「電子手ブレ補正」機能
動画撮影時には、ブレを画像処理で軽減する動画専用の「電子手ブレ補正」機能※が働き、わずかなブレが目立ちやすくなる4K UHD動画も手持ちで安心して撮影できます。

・撮像範囲が若干狭くなります。120p、100p、およびスロー動画時は、電子手ブレ補正は使用できません。

レンズのコントロールリングによるなめらかな制御
カメラから[M/A]※[絞り値][露出補正]のいずれかを割り当てられるNIKKOR Z レンズのコントロールリング。コントロールリングの滑らかで静かな回転によって設定を変えられるので、ピントや露出の変化が滑らかな、かつ静かな映像が得られます。

※AF時にコントロールリングの操作でただちにMFに切り換える機能。

NIKKOR Z レンズの高い動画性能
NIKKOR Z レンズ※は、フォーカシング時にピント位置の移動に伴って画角が変化する「フォーカスブリージング」を抑制しており、自然な映像が得られます。コントロールリングをはじめとする各操作リングは操作感触が滑らかなため、ピントや明るさがゆっくりとスムーズに変化する映像が容易に撮影可能。滑らかでチラつきにくい絞り制御も、明るさの変化が自然な映像に大きく寄与しています。さらに静かな場所の撮影でもレンズの駆動音や操作音が動画に入りにくくなるよう、AF機構および絞り機構にSTM(ステッピングモーター)を採用し、各駆動音を静音化しています。

※一部のレンズを除く。

自然な明るさの映像が得られる「アクティブD-ライティング」
全ての動画に、静止画同様「アクティブD-ライティング」を適用できます。輝度差の大きいシーンでも、ハイライト部やシャドー部のディテールを維持し、階調を滑らかに表現した、自然な明るさの映像が得られます。

シャッタースピードと絞りを固定して適正露出が得られるMモード時の感度自動制御
マニュアル露出でシャッタースピードと絞りを固定し、人物のブレ具合と被写界深度を一定に保ちつつ明るさが急激に変化するシーンを1カットで撮影する場合にも、感度のみの自動制御で撮影意図に合わせて露出を保てます。制御上限感度(ISO 200~Hi 2)の設定も可能です。

アッテネーター搭載の上質なサウンドコントロール
アッテネーターの働きで、大きな音を拾ったときの音割れを軽減します。マイク感度は動画撮影中でも調整可能です。さらに、楽器演奏や街のざわめきなどに適した[広帯域]と、主に人の声に適した[音声帯域]から「録音帯域」を選択可能。内蔵マイク使用時には「風切り音低減」も設定できます。

動画撮影中に同サイズの静止画撮影が可能
動画撮影中にシャッターボタンを押すと、1回の動画撮影中に4K UHD時は画像サイズ約800万画素、フルHD時は約200万画素の静止画を、最大40コマまで記録可能。画像編集で静止画を切り出す手間を省けます。

「ハイライト表示」、「ハイライト重点測光」で容易に白とびを防いだ撮影が可能
画面のどの部分が白とびしているか、ゼブラ模様の表示で容易に確認できます。必要に応じて、どの程度の明るさの部分をハイライト部として表示するか、255-180のレベルで設定できます。[255]を選ぶと、白とびする部分だけを表示します。ゼブラ模様の向きも、被写体の模様や質感に合わせて2種類から見やすい方を選べます。
また、明暗差が大きく、マルチパターン測光ではハイライト部が白とびしてしまいそうなシーンでは、最も明るい部分を優先して測光し、ハイライト部の白とびを防ぐ「ハイライト重点測光」が有効です。ピクチャーコントロール[フラット]との組み合わせで露出オーバーのハイライト部をより少なくし、微妙なトーンやニュアンスを保った階調性豊かな映像を撮影できます。

マニュアルフォーカスでのピント確認が容易な「ピーキング」
マニュアルフォーカスで意図通りのポイントにピントを合わせたいとき、ピントが合っている部分を簡単に確認できる「ピーキング」表示機能を搭載。表示色は被写体の色に応じて赤、黄、青、白から選択可能。検出感度も3段階で調節できます。

高いコネクティビティ―を発揮する内蔵Wi-Fi / Bluetooth
Z fcは、パソコンとの接続が可能なWi-Fi機能を内蔵。カメラで撮影したオリジナル画像(RAW/JPEG)を、カメラからパソコン※1に送信できます。インフラストラクチャーモード、カメラアクセスポイントモードに対応しており、2.4GHz帯と5GHz帯※2に対応。通信速度の高速化、混線の回避を可能にしています。また、SnapBridgeアプリがインストールされたスマートフォン/タブレット端末とは、Bluetoothでペアリングし常時接続する従来の方式だけでなく、Wi-Fiで直接接続することも可能です。

※1 Wireless Transmitter UtilityをPCにインストールする必要があります(ダウンロードセンターにてダウンロード可能)。
※2 地域によっては対応しておりません。

高画質なオンライン会議を実現する「Webcam Utility」
Z fcをパソコンに繋いで、オンライン会議の画質をアップグレードできます。ニコンのWebcam Utilityソフトウェアは、簡単にニコンのカメラとパソコンを接続可能。小型のカメラボディーとバリアングル式画像モニター、NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VRとのコンビネーションで、 Z fcは幅広いシーンに適用でき、ウェブカメラにも最適です。

場所を選ばず高度なライティングを手軽に実現するニコンクリエイティブライティングシステム
撮影シーンに効果的に光を加え、手軽に高い作品性を実現できる、ニコンクリエイティブライティングシステム(CLS)。Z fcと携行性の高いニコンスピードライト(別売)の組み合わせで、どんな撮影現場でも本格的で多彩なライティングを実現します。

Bluetooth接続で多彩な遠隔操作ができるリモコン ML-L7対応
カメラとBluetooth接続して、メニューにも、iメニューにもリモコンからアクセスできます。三脚を使った集合写真のリモート撮影や、夜景撮影時などのカメラブレの防止はもちろん、クリエイティブピクチャーコントロール、フラッシュ、タイマー切り換え等の操作も、カメラに触れずに行えます。