XFシリーズのフラッグシップにふさわしい4K高画質

4K UHD 60P YCC4:2:2 10bit
臨場感あふれる4K映像コンテンツ制作をサポートする、4K UHD 60P YCC4:2:2 10bit記録が可能。鮮鋭感、色再現性に優れるほか、クロマキー合成を前提とした撮影にも好適です。

新ビデオフォーマット XF-HEVC(H.265)
高画質と高圧縮を両立した新ビデオフォーマット、XF-HEVC(H.265)を採用。4K UHD 60P YCC4:2:2 10bitのSDカード*記録を実現しました。さらにフルHDではXF-AVC(H.264)も選択でき、映像の用途に応じた使い分けが可能です。コンテナ形式はMXF、音声記録はリニアPCM(24bit、48kHz、4ch)。汎用性の高い記録メディアの採用により、現行~次世代の放送・映像制作環境と高い親和性を実現しています。
※XF-HEVCでの4K記録やスローモーション記録時は、UHSスピードクラス3のSDカードをお勧めします。スローモーション記録はHDRに非対応です。

1.0型CMOSセンサー
自社開発した有効約829万画素(3840×2160)、画素ピッチ3.2μm、1.0型のCMOSセンサーを搭載。優れた集光効率、広い撮像面積を活かし、高品位で表現力豊かな映像表現を実現します。

デュアルDIGIC DV 6
映像プラットフォームに2基のDIGIC DV 6を採用。高度な処理能力により、高感度撮影時のノイズ低減を実現。また、XF-HEVC(H.265)による4K 60P/フルHD 120P(スローモーション記録時)のYCC4:2:2 10bit記録などを可能にしました。

高感度・低ノイズ
1.0型CMOSセンサーとデュアルDIGIC DV 6 とのコンビネーションにより、高感度と低ノイズ性能がさらに向上。充分照度時、S/N比を10dB(XF305比)高めました。また、最低被写体照度1.5 lux*を実現し、撮影領域と表現力を拡大します。
※Normal 1: BT.709、Full Autoモード、シャッタースピード:1/30秒

光学15倍4K Lズームレンズ
優れた描写性能と操作性、信頼性を誇るキヤノンLレンズシリーズ。その技術を投入した、光学15倍ズームレンズを搭載しました。非球面レンズ2枚、蛍石と同等の光学特性を持つスーパーUDレンズ1枚を採用し、全ズーム域と画面全域で高画質を実現。焦点距離は約25.5‐382.5mm*、最短撮影距離はワイド端で約10mm、ズーム全域で約600mmです。
※35mmフィルム換算時。

テレコンバーター/ワイドアタッチメント
テレコンバーター TL-U58(1.5倍)を装着することにより、約573mmの超望遠撮影に対応※1。また、ワイドアタッチメント WA-U58(0.8倍)を使用すれば約20.4mmの超広角撮影が可能です※2。本体レンズの光学特性に最適化した設計により、優れた画質を維持したまま焦点距離を拡張できます。
※1.別売。TL-U58装着時はワイド側ズーム領域でケラレが生じます。
※2.別売。WA-U58はワイド端のみで使用してください。

アドバンストズーム(最大約30倍)
フルHD撮影時は、4K UHDが持つ多画素センサーを活用した、最大約30倍のアドバンストズームが可能です。デジタルズームと異なり画質の低下がなく、高い解像度を維持したまま超望遠撮影が行えます。


イメージした通りの映像を具現化する

フルHD 120P 4:2:2 10bit(スローモーション記録)
フルHD時は最大120fpsで記録が可能。最大0.2倍(23.98P再生時)のスローモーション効果により、印象的な映像表現を容易に実現します。また、120fps記録時もYCC4:2:2 10bitの高画質記録に対応しています。

HDR(HLG/PQ)内部記録
放送やライブ配信に適した「HLG(Hybrid Log-Gamma)」とネット配信や映画などの制作に適した「PQ(Perceptual Quantization)」の2つのHDR方式を用途に応じて選択可能。XF-HEVC(YCC4:2:2 10bit)記録時、カスタムピクチャーのガンマ設定でHLG/PQを選択するだけでHDR映像の記録が可能です。
※記録形式がXF-HEVCのときに選択できます。
※スローモーション記録には非対応です。

Canon Log 3
XFシリーズとして初めてCanon Log 3を搭載。Canon Logに対し、暗部や18%付近の特性を残しつつ約800%のダイナミックレンジを実現します。簡易なグレーディングで映像を整えられ、豊かな階調と扱いやすさを両立。また、撮影現場での確認作業をアシストするため、ビューファインダー、液晶モニター、各端子からの出力に対してLUTを適用することが可能です。

Wide DR ガンマ(800%)
ルック設定にWide DRを搭載。ITU-R BT.709をベースとし、高輝度部を滑らかに圧縮することで、約800%のダイナミックレンジを実現しました。階調が自然で、白とびの少ない映像を記録。ポスト処理を必要とせず、撮影したままのデータを使用することができる一方、広いダイナミックレンジがあるため自由度の高いカラーグレーディングが可能です。

独立3濃度NDフィルター
3濃度(ND1/4、1/16、1/64)を選択可能な回転式のNDフィルターを内蔵。専用ボタンで切り換えが可能です。日差しの強い屋外での撮影でも絞りを開き、背景のボケを活かした印象的な映像を記録できます。また、意図的に低速シャッターを活用し、独特のブレ感を演出したいときにも有効です。

9枚羽根虹彩絞り
円形に近い絞り形状と奇数枚構成の虹彩絞りを搭載。美しく自然なボケ味と柔らかい光芒を実現します。


柔軟で高精度なフォーカシングをアシスト

デュアルピクセルCMOS AF
EOS MOVIEやCINEMA EOS SYSTEM で評価の高い、先進の撮像面位相差AF技術を搭載。高精度なオートフォーカスにより、シビアなピント精度が求められる4K動画撮影をサポートします。AFエリアは画面内の縦横約80%をカバー。タッチまたは十字キーでAF枠を直感的に操作でき、柔軟なフレームワークが可能です。
※「HLG/PQ記録時」「コンバージョンレンズ設定がOFF以外設定時」「赤外撮影時」「デジタルズーム領域」「デジタルズーム3.0×/6.0×」「F11より絞ったとき」はコントラストAFとなります。
※コントラストAFの場合、「AF枠移動(中央優先AFになります)」「フォーカスガイド」「AFモード設定」「AF枠設定」「AFスピード設定」「AFレスポンス設定」の機能を使用することができません。
※メニューの「コンバージョンレンズ」が[切]以外の設定時、IR撮影時、デジタルズーム領域ではコントラストAFとなります。

革新的なAFテクノロジー
CMOSセンサー上の1画素を、2つのフォトダイオードで構成。2つの画像信号を検出し、位相差AFを行うことにより、コントラストAFより高速なフォーカシングを実現します。また、各画素が位相差AFと撮像の機能を兼ね備えているため、高精度な測距と鮮鋭な高画質を両立できます。

タッチAF / 顔検出AF
タッチパネルを使ったAF枠の設定のほか、顔優先AFまたはフェイスオンリーAFによるフォーカシングも可能。これらを組み合せることで、意図した通りのAF撮影を実現します。

AFスピード / レスポンス設定
AFスピードを3段階で設定できます。また、AFレスポンスも3段階で設定でき、被写体抜けや障害物が入り込んだ際、AFをすばやく追従させるか、粘ってから追従させるかをチューニングできます。

AFブーストMF
AFモードはコンティニュアスAFと、手動で大まかに調整すると合焦付近は自動調整するAFブーストMFを搭載。不確実な調整動作を行わないため、コンティニュアスAFより安定した調整が可能です。

デュアルピクセルフォーカスガイド
マニュアルフォーカス時、デュアルピクセルCMOS AFの距離情報を利用したフォーカスガイドを表示。合焦状態、非合焦状態の前ピン/後ピンに加え、XF705ではフォーカス調整量の大小も分かりやすく表示するため、スムーズなフォーカシングが可能です。

タッチパネル/独立フォーカスリング
被写体をタッチで選択し、デュアルピクセルフォーカスガイドを見ながらフォーカスリングを操作することで、スムーズかつ効率的なフォーカシングが可能。さらにPUSH AFボタンを併用すれば、AFとMFを組み合せた柔軟なフォーカスコントロールが行えます。


撮影を効率化する充実の機能

4K対応、5軸方向手ブレ補正
光学式+電子式の手ブレ補正機構を搭載。上下左右補正に加え、光軸回転補正、縦回転補正、水平回転補正が可能です。4K UHD 記録時の「ダイナミック」に対応し、不安定な歩き撮り時も画像歪みを大幅に軽減して見やすい映像に補正。なめらかな防振制御を実現し、自然で安定した映像を記録できます。また、光学式補正のみを行う「スタンダードIS」も搭載。「ダイナミックIS」「スタンダードIS」とも、テレ側での定点撮影に有効な「パワードIS」を併用できます。
※「ダイナミックIS」設定時は画角が狭くなります。

12G-SDI端子
3G-SDIの約4倍の伝送速度を持つ12G-SDI端子を搭載。3G-SDI出力では4本のケーブルが必要だった4K UHD 60P映像を、対応ケーブル1本で出力できます。12G-SDI端子を搭載したディスプレイやレコーダーとケーブル1本で接続でき、映像の記録やカメラサイドでの映像確認、中継などが効率よく行えます。また、オンスクリーン表示/非表示の選択が可能です。

HDMI端子
4K UHD YCC4:2:2 10bit出力に対応したHDMI出力端子を搭載。外部モニターでの映像確認(オンスクリーン表示/非表示の選択が可能)や、外部レコーダーを使用した映像記録に役立ちます。

出力信号形式
SDカードへの内部記録とは異なる解像度とHDR/SDRの映像を、12G-SDI端子/HDMI端子から出力することが可能。ポストプロダクションでの変換プロセスを省略し、制作の効率化に貢献します。また、i出力も可能なため、インターレース方式のディスプレイでも映像を確認できます。

HDR(HLG/PQ)撮影アシスト
HDR映像の確認をサポートする高輝度液晶モニターを搭載。また、AEシフト(オートアイリス時)、輝度信号を確認しながら露出を調整できる波形モニター、選択した輝度レベルの領域を視覚的に表示するゼブラパターンなどを活用し、意図した露出でHDR撮影を行うことが可能です。

HDR→SDRゲイン
HDR/SDRの同時記録時、HDRに対するSDRのゲイン差を調整できます(SDRゲイン設定、-7.5dB~+7.5dB)。HDR/SDRそれぞれに、意図した露出への合わせ込みが可能です。

音声端子
INPUT端子(XLR、2系統)、MIC端子(φ3.5mmステレオミニジャック)、ヘッドホン端子を搭載。ヘッドホンで音声をモニタリングしながら、柔軟なオーディオ収録が行えます。例えば内蔵ステレオマイクで周辺の音を拾いつつ、レポーターの音声と取材対象者のコメントをそれぞれ独立したチャンネルで録音(最大4ch)。音声をメリハリよくハッキリとさせ、環境音は自然で邪魔にならないよう入力設定することも可能です。INPUT端子は48kHz、24bit、2ch、MIC端子は‐72dBV(マニュアルボリュームセンター、フルスケール‐18dB)/5.6 kΩに対応しています。

REMOTE端子
汎用リモコンに対応するREMOTE A端子(φ2.5 mmステレオミニミニジャック)に加え、リモートコントローラーRC-V100接続用のREMOTE B端子(丸型8ピンジャック、RS-422通信用)を搭載。RC-V100接続時は、画質調整をはじめとする主要な機能を離れた場所から操作でき、より多様な撮影条件と表現意図に対応が可能です。
※リモートコントローラーは別売です。

Browser Remote
カメラ本体にWi-Fiを内蔵。2.4GHzおよび5GHz帯域をサポートし、ネットワーク環境や電波干渉といった条件に応じて運用できます。汎用ブラウザーを使い、タブレット端末上でほとんど撮影操作、設定を完結できる優れたワイヤレスシステムを実現。フォーカス操作にも対応し、クレーン撮影や空撮など手動でのフォーカス操作が難しいシチュエーションでも正確なAF撮影が可能です。

【主なAF機能】
○AF/MF切換 ○顔検出&追尾のON/OFF ○フォーカスガイドのON/OFF
○追尾動作の開始・停止 ○フォーカス調整

【その他の撮影アシスト機能】
○ピーキング(色、ゲイン、周波数を設定可能) ○拡大表示(2×/4×)
○マーカー(センター/水平/グリッド/セーフティーゾーン/アスペクト)


撮影現場の声が生んだユーザーインターフェース

独立3本リング
スイッチ切り換えなしでズーム、フォーカス、アイリスをダイレクトに操作できる、幅広の独立レンズリングを搭載。リング幅と触感にそれぞれ違いをもたせ、ファインダーを覗いたまま直感的に操作が可能です。

ショルダーパッド
長時間撮影でも疲れにくく、ホールド性に優れたショルダーパッドを搭載。右手・左手・コメカミ・肩の4点でカメラをしっかり保持することにより、ブレの少ない安定した映像記録を可能にします。
※ショルダーパッドは取り外し可能です。

カスタムズーム
B4マウントのキヤノン放送用レンズなどに採用されているズームロッカーを搭載。優れた操作性と信頼性を実現しました。高速ズーム(ワイド端からテレ端まで最大約1秒)に対応。さらに、ズームロッカーの押し込み角度(5分割)ごとのズーム速度を16段階でカスタマイズできます。

タッチパネル採用 4.0型 約123万ドット液晶モニター
大型・高精細の液晶モニターを採用。左方向だけでなく、右方向へもフレキシブルに回転し、壁際や狭小スペースの撮影などさまざまなシーンに対応。さらに、タッチパネルの採用により、優れた操作性も実現しています。

アサインボタン
アサインボタン(カメラモード時:14個、再生モード時:8個(8~13は専用ボタン)を搭載。自分で割り当てた機能をダイレクトに呼び出せます。


より効率よくミッションを達成するために

NLEワークフロー
XF-AVC形式で記録したクリップは、これまでと同じ環境とワークフローで管理・編集が可能。既存ビデオカメラからの移行、併用が容易です。また、XF-HEVC形式のクリップは、Canon XF Utilityにてパソコンへの取込み・再生・管理が行えます。さらに、Media Composerへの読込みを可能にするプラグインソフト(Canon XF Plugin)をキヤノンが提供。その他のノンリニア編集ソフトウエアへの対応も、順次拡大予定(2018年9月現在)です。

Canon XF Utility
XF-HEVCおよびXF-AVCに対応した動画データの「取込み・管理」、「再生/LUT適用」、さらに「メタデータの確認/編集」が可能なソフトウエア。リアルタイム再生や静止画の切り出しにより、クリップの確認と活用を効率化します。
※無償ダウンロード提供。

IPストリーミング
ネットワーク経由で映像伝送装置のデコーダーまたはパソコン※に、映像と音声(2ch)をストリーミング送信。取材現場から速報映像を送信するほか、ライブ中継などに利用できます。
※ストリーミング映像の受信に対応したパソコン用ソフトウエアが必要です。
※IPストリーミング中は、カードへ記録を行うことはできません。外部機器への記録は可能です。

記録モード
XF-HEVC(H.265)に加え、XF-AVC(H.264)にも対応。クリップの用途やワークフローに適した記録モードを選択できます。

リレー記録/同時記録
2基のSDカードスロットを搭載。リレー記録により、4K UHD 60P YCC4:2:2 10bitのクリップを長時間記録することが可能です。また、撮影と同時にバックアップを確保できるダブルスロット記録にも対応。ワークフローの効率化に貢献します。
※XF-HEVCでの4K記録やスローモーション記録時は、UHSスピードクラス3のSDカードをお勧めします。