1.小型軽量ボディに、新開発の「X-TransTM CMOS 4」センサーと高速画像処理エンジン「X-Processor 4」を搭載し、「Xシリーズ」史上最高画質と多彩な色彩表現を実現
(1)新開発の裏面照射型「X-Trans CMOS 4」センサー(APS-Cサイズ、ローパスフィルターレス)を小型軽量ボディに搭載。APS-Cサイズセンサーを備えたデジタルカメラとして最高クラスの2610万画素という高解像と、優れたノイズ低減性能を実現しています。さらに、従来は拡張感度であったISO160を常用感度として使用可能。日中の屋外での撮影や明るいレンズでのボケを活かした撮影などで威力を発揮します。

(2)新開発の画像処理エンジン「X-Processor 4」を搭載し、富士フイルム独自の技術で多彩な色調を実現する「フィルムシミュレーション」に、「モノクロ調整」機能を新たに追加しています。銀塩フィルムからの白黒プリント制作時に、暖色系・寒色系の表現方法として活用していた「温黒調・冷黒調」を忠実に再現し、モノクロ撮影の表現の幅を広げます。「モノクロ調整」機能は、通常の「モノクロ」と、滑らかな階調表現、引き締まった黒、美しい質感再現を実現する「ACROS」で使用可能です。

(3)大型センサー搭載の中判ミラーレスデジタルカメラ「FUJIFILM GFX 50S」のみに搭載していた「カラークローム・エフェクト」機能を「Xシリーズ」として初搭載。陰影のある色鮮やかな花のように、彩度が高く階調表現が難しいと言われる被写体でも、より深みのある色・階調が再現できます。また、「X-Processor 4」の高速処理により、連写撮影においても「カラークローム・エフェクト」を使用可能となりました。


2.暗いシーンでの撮影や動体撮影におけるAF性能の大幅な向上を実現
(1)「X-Trans CMOS 4」センサーでは、位相差画素数を現行※1比約4倍の216万画素に増やしたことで、像面位相差AFエリアを画面全域(約100%)に拡大。画面中央から離れた位置にある被写体でも高速・高精度に捉えま)す。さらに、位相差AFの低照度限界を従来の-1EVから-3EVへ拡張。ろうそくの灯りのような光量の少ない光源下や、夜間でも像面位相差AFでの撮影が可能です。また、「X-Processor 4」による高速処理と、位相差AF演算アルゴリズムの改善により、AF/AEサーチ回数を現行※7比約1.5倍に増加。広く動き回る激しいスポーツなどでも正確なフォーカシングが可能です。

(2)動く人物への顔検出性能は現行※2比約2倍に向上。「瞳AF」機能の使用をAF-C設定時でも対応したことで、動きのあるポートレート撮影においても正確に被写体を追従します。さらに、横顔など、従来は顔検出や瞳AFが難しかったシーンでも高精度に合焦します。また、動画撮影時の顔検出/瞳AFにも対応。動画での人物撮影もよりスムーズに行えます。
※1.現行機に搭載している「X-TransTM CMOS III」との比較。
※2.「FUJIFILM X-T2」などの現行機との比較。


3.電子ビューファインダー(EVF)の性能を進化させ、動体追従性能を向上
(1)ファインダー倍率0.75倍、369万ドットの高倍率・高精細のEVFを搭載。表示タイムラグは0.005秒、表示フレームレート約100フレーム/秒の滑らかさで、被写体の動きやピント位置を高精度に把握できます。また、メカニカルシャッターを用いた約11コマ/秒の連写では、従来必要であった別売りの縦位置バッテリーグリップを不要とし、ボディ単体で対応。軽量性を維持したまま高速連写撮影が可能です。

(2)動きのある被写体を捉えやすい「スポーツファインダーモード」機能を新搭載しました。画面に1660万画素(1.25倍クロップ)相当のフレームが表示され、同フレーム内の被写体を撮影。被写体がフレームに入る直前から視認できるため、スポーツや野生動物などの撮影で威力を発揮します。さらに、電子シャッターを使用することで、1660万画素(1.25倍クロップ)相当のフレーム内を最速30コマ/秒のブラックアウトフリー高速連写を行うことが可能です。センサーの読み出し速度と画像処理エンジンの処理速度の向上により、60フレーム/秒のスムーズなライブビュー映像で被写体を確認することが可能。電子シャッター特有のローリングシャッター歪みを大幅に低減しています。また、メカニカルシャッター使用時でも通常より短いブラックアウト時間で撮影できます。

(3)シャッターボタンを半押しした時から撮影を開始し、シャッターボタンを全押しすることで撮影画像が記録される「プリ撮影」機能※3を新搭載。被写体の決定的瞬間を撮り逃しません。
※3.電子シャッター設定時のみ使用可能です。


4.ファインダーを中心とした安定感のあるデザインと、快適な操作性・拡張性を実現
(1)ファインダーを中心とした安定感のある「センターファインダースタイル」、ボディ天面のダイヤル、手に馴染む程よいグリップ感など、「FUJIFILM X-T2」で好評いただいているデザインを踏襲しつつ、各部操作性を改善しました。また、従来、特別塗装色であった「グラファイトシルバー」を、よりクラシカルなシルバーに変更し、標準色としてラインアップ。往年のフィルムカメラを彷彿とさせる外観は、所有する悦びを感じることができます。

(2)ユーザーの声を反映させ、操作性や拡張性を徹底的に追求しています。
・EVFの視度調整ダイヤルは、ノブを引っ張り出して回転させるロック機構を採用。持ち運び中の誤操作を防ぎます。
・従来よりも高コントラスト、広視野角、操作性の良いタッチパネルを採用。直感的な操作が可能です。
・「FUJIFILM X-H1」で好評いただいている、ボディ天面のダイヤルやカメラ背面に配置しているボタンの大型化や、前後コマンドダイヤルの心地よいクリック感を踏襲しています。
・ヘッドフォン/マイク/HDMI端子などをボディに備えているため、動画撮影に必要なアクセサリーをカメラボディに取り付け可能。機動力のある動画撮影をサポートします。
・端子カバーの取り外しが可能。HDMIケーブル、マイク、ヘッドフォンの装着時や、動画撮影用リグの使用時などにもアクセサリー装着の妨げになりません。
・USB端子はType-C(USB3.1 Gen1)規格を採用。Anker※4製モバイルバッテリーを接続することで撮影枚数と動画記録時間を大幅に増やすことが可能です。
※4.Ankerは、アンカー・ジャパン株式会社またはその関連会社の商標または登録商標です。


5プロの映像制作ニーズに応える充実の動画性能を実現
(1)ミラーレスデジタルカメラで世界初となる4K/60P 4:2:0 10bitのカメラ内SDカード記録に対応。さらに、より多くの色情報を記録できる4K/60P 4:2:2 10bitHDMI出力にも、APS-Cサイズ以上のセンサーを搭載したミラーレスデジタルカメラとして世界で初めて対応しました。SDカード記録では汎用性の高い「H.264/MPEG-4 AVC」規格に加え、高い圧縮効率の「H.265/HEVC」規格を採用。4K/60P 4:2:0 10bitの映像を200Mbpsの高ビットレートで収録でき、HDMI出力とカメラ内SDカード記録の同時撮影も可能です。動画圧縮方式では、画質優先のALL-Intra※5と圧縮率優先のLong GOPが選択可能となり、ALL-Intraでは400Mbpsで記録※11します。

(2)読み出し速度は現行※7比約1.5倍高速化したことで、4K/60Pでの撮影時は約17msecの高速読み出しを実現。ローリングシャッター歪みを低減し、動きのある被写体を違和感なく表現することができます。また、10bitのビット深度に対応したことで、色情報は従来の8bitでの撮影から64倍に増加。400%(約12段)の幅広いダイナミックレンジとの組み合わせで、夕焼けなどのシーンで、より階調豊かな撮影が可能です。

(3)ノイズ判別精度を向上させることで適切にノイズを低減する新たなノイズリダクション処理と、直前のフレームとの差分情報を元にノイズ低減を行う新機能「4Kフレーム間NR」※6を採用。これらの組み合わせにより、ISO12800でのノイズを約2段分改善します。さらに、広色域で撮影を行い、色や輝度などの編集が可能な「F-Log」モードでの撮影の最低感度をISO800からISO640へ拡張。映像制作者のニーズに応えます。

(4)「X-T3」では上記機能に加え、2018年中のファームウェアアップデートにより、国際標準規格(ITU-R BT.2100)の一つであるハイブリッドログガンマ(HLG/Hybrid Log Gamma)方式での動画撮影に対応します。同時に、ご要望の多かった「フィルムシミュレーション映像/F-Log同時出力」にも対応する予定です。
※5.「H.265/HEVC」規格を使用し、かつ、4K/29.97P、25P、24P、23.98P、FHD/59.94P、50P、29.97P、25P、24P、23.98Pでの撮影時に使用可能です。H.264選択時は使用できません。
※6.4K/29.97P、25P、24P、23.98Pで使用可能です。400Mbpsで収録する場合はビデオスピードクラス60以上のSDカードをご使用ください。