F1.4の限界に挑んだ光学性能 ポートレートや星野写真に最適なボケ表現と解像力の高次両立 開放値F1.4の大口径中望遠レンズにおいて最高の性能を目指すため、12群17枚という単焦点レンズでは異例ともいえる枚数のレンズ構成を採用。FLDガラス3枚、SLDガラス2枚、非球面レンズ1枚を含むレンズ構成により、豊富な周辺光量を確保しながら軸上色収差の徹底的な補正を行い、高い解像力を実現しました。合焦部の圧倒的にシャープな描写と、アウトフォーカス部の色つきの少ないボケは、ポートレート撮影などにおいても威力を発揮します。また、サジタルコマフレアも良好に補正しているため、星野写真の撮影などにも最適です。 豊富な周辺光量 豊富な周辺光量を得るための最も有効な手段は、レンズ前玉の大口径化です。SIGMA 105mm F1.4 DG HSM | Art は、フィルター径を105mmに拡大した事で、同クラスの製品に対して圧倒的に豊富な周辺光量を得る事ができました。これにより口径食を抑える事ができ、ポートレート等のボケ表現にも最適なレンズに仕上がりました。 特殊低分散ガラス 光の波長によってガラスの屈折率が異なるため、色ごとに結像点がずれる現象を色収差といいます。望遠系のレンズで強く現れやすく、画質を悪化させる原因となっています。これらの色収差を取り除くため、色による屈折率の差が少ない凸レンズと色による屈折率の差が大きい凹レンズを組み合わせて、軸上色収差を抑えていましたが、それでもわずかな残存色収差=二次スペクトルが残ってしまいました。シグマは、従来方式のレンズでは取り除くことができなかった残存色収差=二次スペクトルを徹底的に除去するために、二次スペクトルの補正能力の高い特殊低分散ガラスを多くのレンズ製品に導入し、高性能化を図っています。現在、シグマ独自の特殊低分散ガラスは、ELD(Extraordinary Low Dispersion)ガラス、SLD(Special Low Dispersion) ガラス、FLD(“F” Low Dispersion)ガラスの3種類があります。特にFLDガラスは、分散性が極めて小さく、異常分散性が高い「蛍石」と同等の性能を持つ、透過率に優れた超低分散ガラスです。これらのガラスを効果的に使用、適切なパワー配置により、残存色収差を極限まで補正し、優れた描写性能を実現しています。 フレア、ゴーストに配慮した設計 レンズ設計の初期段階からフレア、ゴーストに対する対策を徹底し、逆光のような強い入射光に対しても影響を受けにくい設計を行っています。スーパーマルチレイヤーコートの採用により、フレア、ゴーストの発生を軽減し、逆光時の撮影においてもコントラストの高い描写を実現。花形フードの装着により、レンズの描写に悪影響を与える有害光を効果的にカットし、内面反射の発生を防ぎます。 防塵防滴機能を採用した、プロフェッショナル仕様 過酷な環境下でも撮影に集中できる対応力と堅牢性 Sportsラインと同様に、マウント接合部、マニュアルリング、ズームリングや外装部の接合部などにシーリングを施した防塵防滴性の高い構造により、天候に左右されることなく撮影が可能。さらにレンズ最前面には撥水防汚コーティングを採用。レンズ表面のメンテナンスも容易に行えます。また、高速で正確なAFにより、瞬時の撮影に対応します。 フルタイムマニュアル機構搭載 オートフォーカス作動中でも、フォーカスリングを回すだけでマニュアルでのピント合わせが可能なフルタイムマニュアル機構を搭載。フォーカスモードを切り替えることなく、素早いピントの調整が可能です。 ※マウントによって、フルタイムマニュアル機構の初期動作が異なります。 円形絞り 9枚羽根の円形絞りの採用により、開放付近で円形のボケを楽しむことができます。 高精度、堅牢な真鍮製バヨネット・マウント 高い精度と堅牢性を兼ね備えた真鍮製マウントを採用。長期使用に耐えうるよう、表面処理を施して強度を高め、高品質なレンズづくりを実現しました。 充実のカスタマイズ機能で、使い勝手や用途を随意に調整可能に 新レンズライン専用「SIGMA USB DOCK」に対応 別売りのSIGMA USB DOCKを使用することで、レンズファームウェアのアップデートや、合焦位置の調整を行うことができます。パソコンに接続したSIGMA USB DOCKにレンズを装着し、専用ソフトウェア「SIGMA Optimization Pro」を使用する事で、アップデートや調整が可能です。 カメラボディを変更しても変わらずレンズを愛用いただける有償サービスにも対応 シグマは、多種多様な交換レンズをつくり続けてきたノウハウとリソースを活かして、新コンセプトラインのマウント部および内部システムの一部をご希望のマウントに仕様変更できる「マウント交換サービス」に対応。これにより撮影者が、将来、新たなカメラボディをお求めになる場合にも、それに合わせてお気に入りのレンズを「お直し」することができ、現状のカメラシステムの制約を受けることなく長く愛用いただけるようになります。 ※「マウント交換サービス」(有償)は、通常の修理・サポートとは異なりますので、販売店などでの受付はできません。 ※メーカー窓口での一括対応になりますことをご了承ください。 新ラインSGVコンセプトにふさわしいものづくり シグマ独自のMTF測定器「A1」で全数検査 従来までは、一般的なセンサーを使ったMTF測定器を用いてレンズの性能を測定してきましたが、新たに、4,600万画素Foveonダイレクトイメージセンサーを用いたMTF測定器「A1*」を独自に開発。これまで検出できなかった高周波成分の検査までも可能になりました。SIGMA 105mm F1.4 DG HSM | Art はこの「A1」で全数検査を受けてから出荷されます。 *A1:Aizu 1 4,600万画素Foveonダイレクトイメージセンサー センサーサイズ23.5×15.7mmのフルカラーFoveon X3ダイレクトイメージセンサーは、有効画素数4,600万画素(4,800×3,200×3層)、記録画素数4,400万画素(4,704×3,136×3層)を実現。Foveon X3ダイレクトイメージセンサーは、RGB全色を3層で取り込むことができる画期的なフルカラーイメージセンサーで、原理的に偽色が発生しない為、ローパスフィルターを必要とせず、光と色の情報を余すことなく取り込むことができます。4,600万画素の高画素のフルカラー情報により、立体的で臨場感のある精緻な画像が得られます。 「Made in Japan」のクラフツマンシップが実現する最高のものづくり 一部の加工を除き、部品や金型までもすべて日本国内で一貫生産しているシグマは、いまでは少なくなった、生粋の「日本製」を謳うことができるメーカーのひとつです。清廉な空気と水に恵まれた風土、粘り強く実直な人々の気質。そして最新のノウハウと、精巧で高度な技術の融合によって生み出される確かな品質。世界中の写真愛好家を満足させていた高度なものづくりを支えているのは、職人としての情熱と誇りに裏打ちされた、正真正銘のクラフツマンシップです。 |