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▼ 特徴

新開発CMOSイメージセンサーとともにカメラシステムを刷新
新開発の35mmフルサイズ有効約1210万画素 裏面照射型CMOSイメージセンサーExmor R(TM)は、大きい画素サイズによる高い集光効率に加えてα7Sシリーズで初となる裏面照射型構造により、静止画・動画ともに常用ISO80-102400(拡張感度は、静止画時ISO40-409600、動画時ISO80-409600)の幅広い感度域でノイズの発生を抑え、高い描写力を実現します。特に室内などの中高感度域においては、イメージセンサーの性能を最大限に引き出す画像処理アルゴリズムとの組み合わせで、静止画・動画ともにノイズ低減による1段分※6の画質向上を実現します。同時に、動画においては15+ストップ※3の広いダイナミックレンジが階調豊かな映像を生み出します。また伝送速度が速い銅配線の採用により、従来比※6約2倍のデータ読み出し速度を実現し、高速に動く被写体を撮影する際に起こりやすい動体歪み(ローリングシャッター現象)を静止画・動画撮影時において大幅に低減します。高密度かつ広範囲(撮像エリアの約92%をカバー)に配置した759点の像面位相差AFセンサーは、被写体を高速、高精度に追随し、フレーミングに集中しやすくしています。

『α7S III』では、システムのハードウェア構成を刷新し、撮像から各種信号処理の実行に至るまで処理能力を大幅に向上しました。AFや被写体認識などのリアルタイム処理を新開発の画像処理エンジンBIONZ XR(TM)に集約し、従来比※5約8倍の処理性能で、撮影しながらデータ転送するなどシステム負荷が高い状況でも快適な使い勝手を実現します。新開発イメージセンサーと画像処理エンジンの組み合わせにより、画素加算なしの全画素読み出しによる高精細4K120p※2および4:2:2 10bit記録を可能にします。加えて、世界最高※12解像度の約944万ドット(Quad-XGA)・大型0.64型有機ELディスプレイを搭載した新開発の電子ビューファインダーや、カメラの小型ボディと高速データ処理を両立する次世代メモリーカード規格のCFexpress Type Aに対応したカードスロットを世界で初めて※11搭載しています。これらシステムの大幅な刷新により、映像クリエイターの創造力を拡張する撮影性能と機動性を実現しています。


【1. プロの映像クリエイターが求める多彩な映像表現】

高感度・階調性能を生かした最高120fps(4K)※2のハイフレームレート撮影など、多彩な動画フォーマットへの対応
最高ISO409600※1の高感度性能と15+ストップ※3の広いダイナミックレンジに加え、間引きや加算のない全画素情報の読み出しにより、フルサイズならではの表現力はそのままに、モアレ(縞模様)やジャギー(階段状の線)を抑えた高い解像力による4K映像記録を実現します。
本機は、最大120p※2のハイフレームレート映像を高精細4K解像度でカメラ内部に記録できます。4K解像度の最大5倍の滑らかなスローモーション※7などの、印象的な映像表現も可能になります。また4:2:2 10bitのサンプリングにも対応し、従来の4:2:0 8bit比で約128倍の情報を保有しているため、カラーグレーディング時の微細な階調・色調整が可能です。圧縮方式においては、従来のLong GOPに加え、フレーム単位で圧縮し高画質記録を行いスロー&クイックモードでの撮影時は最大1200Mbpsの記録ビットレートとなるAll-intra(XAVC S-I撮影時)方式や、高効率圧縮コーデックのMPEG-H HEVC/H.265を採用したXAVC HS(TM)※13に新たに対応しています。高い圧縮効率により、同じファイルサイズの場合、従来よりも高画質に記録できます。

ソニーの業務用カメラに搭載されているS-Log3/S-Gamut3にも対応し、カラーグレーディングを前提とした映像制作時の業務用カメラとの親和性を高めています。 S-Log3動画撮影時のISO下限値は常用640、拡張なら160まで設定可能になりました。

またXAVC S-Iの4K記録を含む各記録方式の動画を記録する際に、低ビットレートのプロキシー動画をHD解像度で同時記録することができます。さらに、インスタントHDRワークフローを実現する4:2:2 10bitのHLG(Hybrid Log-Gamma)記録にも対応します。撮影した映像をHDR(HLG)対応のテレビで再生することで、カラーグレーディングをしなくても肉眼で見た画に近いリアリティーのある映像を楽しむことができます。※14

基本画質性能の進化
新開発の裏面照射型構造イメージセンサーや画像処理エンジンBIONZ XRなどにより、中・高感度域において、ノイズ低減による1段分※6の画質向上を実現します。全ての感度域で低ノイズ性能を有し、滑らかな階調表現や細やかな質感、色再現性能などを実現します。新搭載の可視光+IRセンサーを活用し、蛍光灯やLEDなど色調整が難しい人工光源下でもより正確なホワイトバランスが得られるよう、AWB(オートホワイトバランス)性能も進化しました。
新画像処理エンジンにより、肌色再現やハイライトの粘り(ロールオフ)を大幅に改善し、さらに高感度時のノイズを抑制して解像感の高いクリアな映像を実現しています。加えて、新開発CMOSセンサーと新画像処理エンジンにより、4K撮影時は従来機『α7S II』比で約3倍、ローリングシャッター動体歪みを低減します。素早いパン・チルト時やジンバルを用いた高速移動撮影時など、歪みなく正確に撮像することが可能です。また動画を記録しながらシーンに合わせてホワイトバランス設定を調整できます。映像の色味はゆっくりとスムーズに変化するため、室内から屋外へ移動しながら記録するウェディングなどの撮影時に便利です。

16-bit RAW映像出力に対応
αで初めて、カメラから対応機器※15への16-bit RAW映像の出力がHDMIケーブル経由で可能になります。フルサイズ4264×2408(16:9アスペクト)、16-bit映像出力が各種フレームレート(60p/30p/24p)で設定できるほか、XAVC S-Iなど4K動画を本体内で記録しながらのHDMI出力も可能です。


【2. ワンパーソンオペレーションの機動性を高める撮影機能】

動画と静止画のハイブリッド撮影時に役立つフォーカス性能の進化
高速性・追随性に優れた像面位相差検出方式とAF精度の高いコントラスト検出方式のメリットを兼ね備えたファストハイブリッドAFシステムを、α7Sシリーズとして初めて搭載しました。フルサイズを生かした浅い被写界深度での撮影においても、豊富なソニー製Eマウントレンズ群と組み合わせて、動きの速い被写体に高精度かつ滑らかにフォーカスを合わせ続けます。
加えて、リアルタイム処理に優れた新画像処理エンジンBIONZ XRにより、検出能力が従来比30%向上※5したリアルタイム瞳AF(人物)を用いれば、角度のある横顔や上向き、下向きの顔でも、高精度に自動的に瞳にフォーカスを合わせ続けられるため、撮影者は構図に集中できます。画面内の任意の場所にいる人物をAI※9を活用したリアルタイムトラッキングで追従し、瞳を認識すればリアルタイム瞳AFでの追従ができます。

映像表現の幅を広げる動画撮影時のフォーカシング自由度の向上
AFトランジション速度を7段階に、AF乗り移り感度をそれぞれ5段階に設定できるため、撮影シーンや撮影者の表現・意図に合わせた細かなフォーカス表現が可能です。加えて、追従する被写体をタッチ操作ですばやく変更できるようになり、インタビュー取材などフォーカス合わせに集中できないシーンでも直感的な操作ができます。マニュアルフォーカス中に、タッチフォーカスによるピント合わせも可能です。さらにモバイル機器にインストールしたImaging Edge(TM) Mobile(イメージングエッジモバイル、Ver. 4.2以降)からも、タッチ操作によるフォーカシング操作が可能になりました。

温度上昇に配慮した放熱設計
撮影中の温度上昇を抑制するため、イメージセンサーから画像処理エンジン、各種回路設計すべてにおいて細やかな制御を行うことで、低消費電力を実現しています。また、カメラの内部構造やパーツを新たに設計し、イメージセンサーや画像処理エンジンの駆動に伴う熱を効果的に分散し放熱させることで、バッテリー容量を使い切るまで、1時間を超える高精細4K60p動画記録を可能にします。※4

手持ち撮影を強力にサポートする高性能手ブレ補正アクティブモード※16
光学式5軸ボディ内手ブレ補正に動画専用アクティブモードを、αで初めて搭載します。カメラ内蔵の高精度な手ブレ補正ユニットとジャイロセンサー、最適化されたアルゴリズムにより、手持ちによる歩き撮りなどさまざまな場面で、画質をそのままに安定したなめらかな映像を撮影できます。

撮影の自由度を高めるバリアングル液晶モニター
シーンに合わせて角度の調整が可能なバリアングル機構を、ソニーのミラーレス一眼カメラで初めて搭載します。横方向に開く機構のため、ジンバルやリグ使用時にもモニターの操作性を損ないません。モニターは、約144万ドットの高精細かつ3.0型の大画面で、新たにタッチ操作に対応します。録画中は、撮影画面に赤枠を表示することで、認識しやすくしています。

カメラ単体で多彩な表現が可能なクリエイティブルック
撮影画像を、思い通りの雰囲気に仕上げることができる機能を新たに搭載します。コントラストがありながら落ち着いた発色と印象的な色味の[FL]や、マットで柔らかな質感の[IN]など、色合いや濃さ、明るさ、コントラスト、シャープさなど多彩な要素を組み合わせた全10種類の画作りの設定がカメラ内にプリセットされています。選択したモードをベースにさらに独自の画作りが可能なほか、好みの設定をカスタムルックとして登録することもできます。

高音質録音が可能なデジタルオーディオインターフェース
高解像4K動画と同時に高音質な音声記録を求める映像クリエイターの要望に応え、デジタルオーディオインターフェースに対応したマルチインターフェースシュー(TM)(MIシュー)を搭載します。別売のショットガンマイクロホン『ECM-B1M』やXLRアダプターキット『XLR-K3M』と組み合わせれば、音声をデジタル信号でダイレクトにカメラに入力できるため、ノイズを徹底的に抑制した高音質な録音が可能です。『XLR‐K3M』との組みあわせでは、αで初めてデジタル4CHや24-bitでの音声収録に対応します。


【3. 刷新したシステムによる静止画性能の進化】

低ノイズ描写を実現する高い感度性能と高速連写性能
進化したAFアルゴリズムにより、測距可能輝度範囲の下限値が従来機『α7S II』のEV-4からEV-6(AF-S時、F2.0、ISO100)に大幅に進化しました。肉眼で被写体を捉えにくい暗いシーンでの撮影に便利です。また、最高10コマ/秒の高速連写性能※17 や、大容量バッファメモリーと高速処理性能による1000枚以上の非圧縮RAWファイルの連続記録※18なども可能です。

新開発の高性能電子ビューファインダー
本機は、『α7R IV』比約1.6倍の世界最高※12解像度をもつ新開発の約944万ドット(Quad-XGA)・大型0.64型有機ELディスプレイを採用した電子ビューファインダーを搭載しています。世界最大※120.90倍※19のファインダー倍率(対角視野角:約41度)とハイアイポイント(約25mm※20)や周辺歪み低減設計で、隅々までクリアな映像を映し出します。防塵・防曇性能や表示レスポンス、被写体に応じたモード設定など、クリエイターのユーザビリティに配慮した性能で撮影を強力にサポートします。

より滑らかに階調を再現する10-bit記録のHEIFフォーマット対応と、新しい鑑賞スタイルHLG静止画モード
従来のRAW、JPEGに加え、ソニーのデジタルカメラとして初めて静止画記録フォーマット HEIF(High Efficiency Image Format)に対応します。10-bitの豊かな階調表現で記録可能なため、被写体を微細に描写する際に役立ちます。さらに、HEIFの高い圧縮技術により、従来のJPEGと同等の画質を保ちながら、約2倍の圧縮効率でファイルの保存が可能です。また、HLG静止画モードを新たに搭載します。本モードで記録したHEIF画像は、ソニー製のHDR(HLG)対応テレビと本機をHDMIケーブルで接続すれば、従来より広いダイナミックレンジをもつ臨場感のある映像を大画面で楽しめます。※21


【4. プロの撮影現場を支える操作性と信頼性、通信機能】
カメラの小型ボディと高速データ処理を両立する次世代記録メディアCFexpress Type A
世界で初めて※11、CFexpress Type AカードとSDXC/ SDHCカード両方に対応したスロットを2基搭載します。4K 4:2:2 10bit XAVC S-I映像を、リレー記録で長時間撮影ができたり、2つのメモリーカードへの同時記録でバックアップができたりするなど、プロが求めるニーズに応えます。CFexpress TypeAカードは、連続撮影や高ビットレート4K動画撮影に適した小型のメモリーカードで、その高速書き込み処理性能により、静止画・動画の膨大なデータ処理においてもカメラ本体のバッファーを迅速に解放し、クリエイターの撮影中のストレスを低減します。また撮影後のワークフローにおいても、SDカード記録比※22で約1.7倍のPCへの高速データ転送が可能になるなど高速性能を備えるとともに、小型サイズでカメラの小型設計にも寄与しています。

画面の一覧性と直観的な操作性を向上した、タッチ対応の新たなメニュー構成
一覧性とアクセス性を向上したメニュー構成に刷新し、迅速な設定操作を可能にします。タッチによるメニュー操作にも対応し、より直感的にレスポンスよく設定変更ができるようになりました。静止画・動画で別設定が可能になったFn(ファンクション)メニューや、多彩なカスタム設定にも対応します。

進化した操作性・堅牢性
耐久性や汎用性の高いHDMI Type-A端子を新たに搭載
USB Power Delivery対応による給電および高速充電を実現
フィールドでの使用を想定し、強化したセンサークリーニング機能と防塵防滴に配慮した設計※23

多彩な通信機能
IEEE 802.11ac規格準拠の5GHz帯に加え、複数のアンテナで通信品質を向上させるMIMO(multiple-input and multiple-output)への対応により、『α7R IV』比で高速通信性能が2倍以上向上
新たにUSBテザリングに対応。『Xperia 1 II』スマートフォンなどの5G(第5世代移動通信)対応端末と本機をUSB接続すれば、5G網を活用した高速かつ安定したFTPファイル転送も可能※24
USB 経由での有線LAN接続※25による高速性能を実現
FTP転送機能(無線LAN、USBテザリング、有線LAN※25)が新たに動画ファイルにも対応
PCリモート(テザー)撮影や画像のバックアップが可能な、SuperSpeed 5Gbps (USB 3.2)対応のUSB Type-C(R) 端子搭載


※1:拡張時。
※2:約10%画角がクロップされます。
※3:S-Log3動画撮影時、ソニー測定条件。
※4:ソニー測定条件。XAVC S-I 4K 4:2:2 10bit記録、25°C(室温および録画開始時のカメラ温度)、自動電源OFF温度[高]設定、条件により撮影可能時間は変ります。
※5:BIONZ X(R)比。
※6:従来機『α7S II』比。ソニー測定条件。
※7:ポストプロダクションによる編集、またはS&Qモードによる撮影が必要です。
※8:高速性と動体への追従性に優れた位相差検出AFセンサーをイメージセンサーの撮像面に配置し、位相差を検出してAFを行う方式。
※9:機械学習を含むAI(人工知能)の技術を活用。
※10:発表済みレンズ及びコンバーターを含みます。生産終了モデルは含みません。
※11:2020年7月広報発表時点。ソニー調べ。
※12:2020年7月広報発表時点、ミラーレス一眼カメラにおいて。ソニー調べ。
※13:編集には、XAVC HSに対応したソフトが必要です。
※14:HDR映像をテレビで表示する場合は、HDR(HLG)対応ソニー製テレビと本機をHDMIケーブルで接続する必要があります。4K HDRや4k60p以上をHDMIで出力する場合、プレミアムハイスピードHDMIケーブルが必須です。ソニー製プレミアムハイスピードHDMIケーブルを推奨。
※15:Atomos社 Ninja V HDRモニター・レコーダーで対応予定、2020年7月ソニー広報発表時点。
※16:アクティブモードでは撮影画角が少し狭くなります。焦点距離が200mm以上のレンズを使用する場合はスタンダートに設定することをお勧めします。
※17:「Hi+」時最高約10コマ/秒。撮影設定によって最高連写速度が異なります。 CFexpress Type Aカード使用時。ソニー測定条件。
※18:CFexpress Type A カードが必要です。
※19:50mmレンズ、無限遠、視度 -1m-1時。
※20:最終光学面からの距離、視度 -1m-1時(CIPA規格準拠)。
※21:HEIF画像の閲覧・編集には、2020年9月公開予定の HEIF Converterが必要です。
※22:ソニー測定条件。
※23:防塵・防滴に配慮した構造ですが、ほこりや水滴の浸入を完全に防ぐものではありません。
※24:すべてのスマートフォンとの接続を保証するものではありません。4G網を活用した、USBテザリングによるFTPファイル転送も可能です。
※25:対応アダプターが必要です。