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10Brand Review Selection 結果発表


10Brand Review Selection

レビューコンテスト
結果発表

沢山の素晴らしいレビューのご応募、誠にありがとうございました。
厳正なる審査の結果、各部門の受賞作品が決定いたしましたので発表いたします。

Nikon 部門

TomsPhoto さん

50,000pt 贈呈

用がなくても触っていたい。そんなカメラです。

デザイン
画質
操作性
バッテリー
携帯性
機能性
液晶
ホールド感

【デザイン】
デザインで選んだといっても過言ではないくらい素晴らしいです。
ヘリテージデザインと金属の質感、各種ダイヤル類の作り込みが本当に良くて、持っているだけで気分が上がります。
用がなくても触っているくらい気に入っており、所有欲を満たしてくれる一台です。

【画質】
解像感・ディテールの描写はさすがニコンという感じで素晴らしいです。
暗所性能も申し分なく、特にモノクロの階調表現が秀逸で、Zfを手にしてからモノクロで撮ることが増えました。
以前使っていたα7R Vと比較すると、画素数が落ちる分ディテールの描写では劣る部分もありますが、PCで等倍鑑賞しても遜色ないレベルです。
むしろ高画素機ではない分、暗所性能はZfのほうが上だと感じています。

【操作性】
α7R Vと比べると操作性は一歩譲るかなという印象です。
これはソニー・ニコンというメーカー差というより、ヘリテージデザインゆえの仕方ない部分だと思っています。
α7R Vにあったような自分の撮影設定にワンタッチで切り替えられる機能がない点は惜しいところ。
ただ、Zfのほうが「カメラを操作している」という感覚はしっかり得られます。
ダイヤルを回して設定する所作そのものが楽しいカメラです。

【バッテリー】
バッテリーの持ちは良好です。1日で300枚ほど撮影してもバッテリー1本でこなせました。
念のため予備バッテリーは用意しておくと安心ですが、α7R Vと比べると格段にZfのほうが持ちは良いと感じます。

【携帯性】
お世辞にも軽いとは言えないカメラです。
それなりに重量はありますが、それで疲れるかというとそうでもありません。
クラシカルなデザインゆえノーマルではグリップが非常にしづらいですが、SmallRigのグリップを装着しているので問題なく使えています。
レンズによる印象の違いも大きく、40mm F2 SEは軽くて機動性が非常に高く、コンパクトな見た目もZfによく似合います。
28-75mm F2.8も軽量設計で、鏡胴を持って構えられるので操作感・携帯性ともに悪くありません。

【機能性】
専用のB&W(モノクロ)ダイヤルが最高です!
手振れ補正も強力で、暗所での撮影でも安定したカットが得られます。
被写体検出AFについてはα7R Vには及ばない印象ですが、実用上そこまで気になる場面はありません。
そして特筆したいのが「イメージングレシピ」。
自分のお気に入り設定を登録できるだけでなく、プロの方のレシピを取り込んで使えるので、色々な表現に挑戦したくなります。
これはZfの楽しさを大きく広げてくれる機能だと思います。
動画機能はまだ使っていないので未評価です。

【液晶】
EVFと液晶モニターの綺麗さは素晴らしいです。
直射日光下でも輝度を上げれば問題なく視認できますし、モノクロ撮影時のプレビューの見え方も満足しています。
バリアングルモニターの使い勝手についてはα7R Vのほうが上かなと感じます。
また、私の設定の問題かもしれませんが、縦構図撮影時に液晶に鼻が当たってフォーカス位置が動いてしまう場面がありました。

【ホールド感 】
ノーマル状態でのグリップは浅く、正直持ちにくいです。
軽量レンズなら問題なく使えますが、取り回しにはやや不安が残ります。
とはいえ、これはデザインとのトレードオフ。
グリップ感を最優先するならZ5などを選べばいい話で、Zfにそれを求めるのは違うかなと思います。
28-75mm F2.8とのバランスは悪くありません。
FTZ IIアダプター経由でNOKTON 55mm F1.2 SL II Sを装着するとやや前荷重になる印象ですが、SmallRigグリップを装着するとホールド感が別物になり、縦構図も安定します。
純正なりSmallRigなり、グリップ系アクセサリーの追加は強くおすすめしたいところです。
グリップを付けてからは長時間構えていても疲労感はあまり感じません。
デザインが気に入っているという贔屓目もあるかもしれませんが…。ストラップは革製のものを合わせて使っています。

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Canon 部門

ナルコスカル さん

50,000pt 贈呈

「寄って楽しい、離れて楽しい」をもたらす軽快中望遠マクロ

操作性
表現力
携帯性
機能性

【序文】
筆者はカメラのほかに文具を趣味としており、1.4倍マクロを搭載したこのレンズは長らく憧れでした。しかし、新品実売価格は約17万円前後と、一般的な感覚で言えば高級品そのものです。

しかも、このレンズの前に所有していたRF85mm F2 MACRO IS STMや、今でも愛用しているRF24-105mm F4 L IS USMは、ハーフマクロやクォーターマクロ搭載。ゆえに、ついつい先送りにしていたレンズです。

やっと決心がついて購入後、何枚か試し撮りして真っ先に思い浮かんだ第一印象が、「もっと早く買えばよかった」です。

【操作性】
スイッチ類や後述するSAコントロールリングの操作方法や使い勝手は覚えやすく、よい意味で他のキヤノン製レンズとさほど差異はありません。ファインダーを覗いたままでも、直感的にリングやスイッチを操作できます。

【表現力】
焦点距離や開放F値、純正RFレンズの中で立ち位置が近いRF85mm F2 MACRO IS STMと比べると、描写力・表現力・逆光耐性・暗所耐性などのすべての項目で、ひとつふたつ上の性能をしています。

とにかくキレがよく、F値開放から小気味よく緻密な画を量産します。このレンズでのはじめてのスナップに出かけた筆者は、「出てくる画が優秀かつ好みで、とにかく様々な被写体で撮りまくりたい」という気持ちを味わいました。

開放F2.8は単焦点Lレンズ内はおろか通常単焦点ラインナップと比べても高めですが、しっかりと前景・後景を溶かしてくれます。

球面収差を調整できるSAコントロールという独自性もあり、一般的なマクロレンズよりも表現の幅は広くなっています。筆者の使用用途では、マクロ撮影ではどうしても被写界深度がハッキリ出やすいので、それをボカしたいときになどに使用します。

【携帯性】
重さはF4通しであるRF24-105mm F4 Lより若干軽い約685g。手ブレ補正つきフルサイズボディに装着して数時間ほどスナップ撮影しても(筆者は)全然苦になりませんし、F2.8通しや大口径レンズと比べたらバッグに入れやすいサイズ感です。

ポートレート・スナップ・ネイチャー・テーブルフォト・マクロなど、複数の用途で連れ出せるレンズだと考えます。

【機能性】
またもやRF85mm F2との比較になりますが、USM駆動の恩恵は大きく、STM駆動のRF85mm F2よりも撮影テンポに優れています。加えて、RF85mm F2ではピン抜けが稀に発生していましたが、RF100mm F2.8 Lへの移行でそれもほぼ解消しました。

言うまでもなく「最大1.4倍マクロ可能な中望遠」の利便性は高く、この1本だけで複数の用途に対応できます。ビル群を撮った次は足元のアリまで、レンズ付け替えなしで撮影を移行できます。

このレンズに限らず、ハーフマクロ以上の純正RFレンズは手ブレ補正機能が入っているので、手持ちでもある程度失敗しにくくなっています。

【苦手】
ここまで何度か比較対象として挙げたRF85mm F2と比べると、新品実売価格で約2倍ほど値が張ります。RF100mm F2.8 Lとほぼ同じ値段で、非高級単焦点を複数本やF4通しズームを購入できるので、「複数の焦点距離を楽しみたい」というユーザーにはすこし物足りないレンズかもしれません。

また、SAコントロールは面白い機能ですが、(筆者の用途では)使用頻度はあまり高くありません。これよりも他社のようにテレコン対応機能を搭載してくれた方が、利便性がさらに向上したと考えます。

「一級品だけどデカくて重い」になりがちなLレンズ群の中では比較的小さく軽い部類ですが、パンケーキ系単焦点と比べるとどうしても携行性が劣ります。

【総評】
それでも、このレンズの描写性・機能性は高く、「本格的なマクロ撮影をやってみたい」や「複数の用途に使える単焦点がほしい」と考えるユーザーには、十分に選択肢となるレンズでしょう。

肉眼では捉えきれない小さな世界のディティールも、カリッと鋭い一般写真も、RF100mm F2.8 Lならこれ1本で華麗にこなします。

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SONY 部門

Best Review

受賞レビュー作例1
受賞レビュー作例2
受賞レビュー作例3

迷える子羊 さん

50,000pt 贈呈

新 大四元

操作性
表現力
携帯性
機能性

大三元と言われ手にした16-35f2.8GMも12-24f2.8GM購入後、
その地位を譲渡し、使用頻度は格段に落ち査定に持っていった。
16-35GMⅡが、今日ならこのお値段でと言われ、ぐらつく。
当初Ⅱは値段差の価値も感じず、価格的にも敷居が高かった。

高価な超広角12-24f2.8は気軽には使い辛い。
実際の撮影では扱いやすく、ずば抜けた描写でレンズに感謝だが、
重い、嵩張る、目が出てる、も加わり混雑した場所では気を遣う。

16-35GMⅡも重量級だがGMクラスでは547gと小柄。
しかし、将来の良好状態の下取りや買換えを考えれば、
やはり最新の高価GMを気軽な普段使用には使い辛い。

しかし、GMⅡなら軽量で日常使いも出来るか等、
頭の中がぐるぐる迷い「それ買う」と言ってしまう。

結局普段使用の1本として、
ⅠからⅡへと買い換えてしまう。

ソニーの人気機種は本当に高く下取りが出来、安心して購入できる。
目立つ傷や埃、カビで価値は急落するので保管と使用は気を使うが、
カメラはマップカメラの様なカメラ流通業界や標準買取価格があり、
高額商品も安心購入できて有難く、中古市場の充実に感謝しかない。

只、需要と供給のバランスやタイミングで価格変動は仕方がないし、
目的は風景撮影なので野外使用が多く美品状態での維持は難しいが、

16-35GMは、中古購入だが、購入から売却まで、
筒中に、目につくほこりは一つも入らなかった。
GM製品の防塵防滴設計の完成度が感じられる。

24-70F2,8Ⅱから148g、16-35Ⅰから133gと軽量。
16-35f2.8GMⅡを気軽な持出用として購入したが、
やはり高価格製品、
カメラケースの保護も必要な口径82ミリのプロ機。
がさっとは使えないが出かけついでに持出してみる。

16-35は、12-24と24-70の両方の画角をまたぐ、
人の自然な視野に近い1本として、日常的に使い易い。
αの様な高精細機ならクロップで人の凝視視線50mmも、
トリミング的望遠も許容範囲が高い。

さして撮る目的がない外出でも、美しい瞬間を見るとシャッターを切る。
その一瞬、日常を忘れ無心になれる大切な瞬間をカメラは与えてくれる。
多少重くてもカメラを持ち歩きたい人は同じ気持ちかも知れない。

特に撮影目的のない出かけついでのαセットの連れ出しに、
ノートパソコン等の荷物と一緒の持ち運びも苦にならない

Ⅱは小型軽量の上、より寄れて、レンズの伸縮も1㎝程、
モーター駆動もスッと快適にピントが合い、ほぼ無音。
そして今更驚いたのは不要と思っていた露出リングで、
無段階露出設定が出来ること。

カメラ側のダイヤル操作ではカチッカチと数値上の段階変更だが、
Ⅱに追加された露出リングは、回す度合いに合わせた変化も可能。
これは、主に動画撮影時の自然な露出調整やクリック音対策だが、
静止画でも自分好みの適正露出や被写界深度が格段に掴みやすく、
マニュアル派には好みの設定がし易く、絶大なる快適インパクト。

αフルサイズ+F2,8となれば、多少暗い場所でも快適使用。
強風になびく花のピントもテテテと追いかけ、トリミングも許容範囲が高い。
GMカメラを持つ時に感じる、ある意味没頭出来る感の82ミリ口径もいい。
133gの軽量効果もじわじわと感じられる。

高価格製品でも、出かけついでに持ち運ぼうと思わせてくれた
16-35GMⅡは世界中の写真家に支持される1本だと身に染みる。

大三元とよく言われるが12-24f2.8発売後の立位置は、
メインの立位置が一つ増え、新大四元と言いたくなる。
風景やスナップ、旅行、様々な情景、ポートレートをαの世界で楽しむ人で、
普段使いの只一本のGMとして選ぶなら、これは真っ先に候補になると思う。

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FUJIFILM 部門

Best Review

受賞レビュー作例1
受賞レビュー作例2
受賞レビュー作例3

なみへん さん

50,000pt 贈呈

痒いところがなくなるカメラ

デザイン
画質
操作性
バッテリー
携帯性
機能性
液晶
ホールド感

Fujifilmのカメラの見た目と写真の表現が好きでX-T20を使用してきました。
子供が産まれたのを機に、より良い写真を残して行きたいと思い、X-T20を下取りに出して新品でX-T5を購入しました。
日常や家族の写真と簡単なVlog用の動画撮影に使用しています。

X-T20もとても好きなカメラで、大きな不満はありませんでしたが、時々現れる「これ、もうちょっとこうだったらな」「これ、もう少し設定できたらな」といったあと少しの痒いところが、家族の写真を残すとなったときにだんだんとストレスに感じるようになり、少しでも軽減できればという願いで、思い切って購入しました。
結論を先に記すと、もう、本当に、とてもとても、買ってよかったと思えるカメラでした。

⚪︎デザイン
Fujifilmのカメラを選ぶ人には言わずもがなでしょうか。
カメラのスタートが昔のフィルム一眼だった私には、そのメカメカしい佇まいだけで気分が上がります。

⚪︎画質
驚きました。こんなに違うのかと、一枚目に撮った写真で実感しました。
4000万画素が必要かどうかはそれぞれによるでしょうが、出てくる写真は確実に美しくなりました。
データサイズが大きくはなりますが、それと引き換えにしてでも十分に納得できる画です。

⚪︎操作性
撮って出しでも設定の幅が広くて楽しいです。その結果RAWで残して現像する楽しさに気づいてしまいました。
それは動画でも同様で、好みの設定をそれぞれで保存しておけますし、やはりスチルとムービーの切り替えが、設定も含めてワンタッチで済むのは本当にストレスフリーです。
各種ボタンへの割り当てが変えられるのも助かっています。

⚪︎バッテリー
これは使用者によるところが大きいと思いますが、私は日常や旅行で使用する分には1日の途中で充電が必要になることは無さそうです。

⚪︎携帯性
とても軽い、というわけではありませんが、本体のサイズと重さは十分に許容範囲内です。カメラを使っている実感を感じれる重さと思っています。

⚪︎機能性
ボディ内手振れ補正のカメラは初めてでしたが、スチルでは十分に機能してくれます。被写体ブレ以外でのブレ写真は激減しました。
動画では、移動しながらでは流石に厳しいですが、手持ちの固定であれば、後の編集が楽になるくらいには効いてくれます。
オートフォーカスについては、X-T20との比較のみにはなりますが、スピードも精度もかなり改善されていると感じます。ただ、瞳AFは認識はするものの、あまり信用はできないかもしれません。
個人的にはトラッキングAFが非常に使いやすく、撮影の幅が広がりました。
どちらにしても日常を切り取るには必要十分です。
⚪︎液晶
ファインダーはとても見やすく綺麗に思いました。色や明るさなどの設定の変更はできますが、どうしても出てくる写真と少し差があるのが難点です。
液晶は明るいところではやはり限界がありますが、それ以外では十分に綺麗です。

⚪︎ホールド感
私には特に問題はありません。

長々と書いてしまいましたが、今のところ大きな不満もストレスもなく、何より以前にも増してカメラを手にすることが増えた、というのが全てを物語っているのかなと思っています。
Fujifilmの画作りが好きな方であれば、ぜひ一度試されることをお勧めします。

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Leica 部門

@schumannflex さん

50,000pt 贈呈

常にこちらの想像を超えてくれる、M型レンズの最高到達点のひとつ

操作性
表現力
携帯性
機能性

この復刻ノクティルックスをMapCameraさんで購入し、1年すこし経ちました。
結論から書くと、最高のレンズのひとつだと思います。私のM型ライカ(M-P typ240)はほぼこのノクティルックス専用機となり、他のレンズに変えることが稀になるほど気に入っています。
以下、私の購入経緯、このレンズの好きなところを書かせていただきます。
購入を迷っていらっしゃる皆さんの背中をすこしでも、そっと押すことができたら幸いです笑。

【購入経緯】
M型をご使用の方であれば、ノクティルックスとアポズミクロンはいずれ手にしたい憧れのレンズかと思います。私もそうでした。以前は50mmはズミルックスのAsph.を愛用しており、その他Elmar50mmやFUJINON(L)50mm F2.8なども並行して使用しておりました。ズミルックスも雰囲気のあるボケとピント面のシャープさがあり気に入っていたのですが、開放でのピント合わせが個人的にしづらく、ピントを外したときの雰囲気も失敗感がありあまり好きではありませんでした。モヤモヤしていたところ、憧れのノクティルックスのことが頭をよぎり、来る日も来る日もこのレンズのことを調べ続け、ついにある日、気づいたらMapCameraさんの下取りでポチっていました。

【使ってみてのいいところ】
①想像を超えてくれる描写
→ズミルックスのときも「おお…!」と思う写りが多く、感動していたのですが、このノクティルックスで初めて1枚撮ったとき「は…!?」という感嘆詞が思わず口から出てきました。F1.4からF1.2の半段だけでこれほど違うのかと驚きました。ピント面のシャープネスは格段に上がり、被写体が周りの空気ごとレンズに惹き込まれるような浮き立ち方をします。復刻版でアスフェリカルレンズが使用されているからか、色再現もすばらしくクリアで、いま振り返って比較するとズミルックスは雑味の多い色のり(それはそれで個性で愛すべきことです)だったなと感じます。開放での描写は常に感情的で、エモーショナル。そしていつも「想像を超えて」くれます。1年経ったいまも予定調和な描写とは感じず、常に驚きがあり、感動します。これはオリジナルのF1.2のアイデンティティをうまく引き継ぎ、「きれいに写りすぎない」ようにあえて調整されて設計されているためかと思います。整い過ぎた描写は時に飽きがきてしまうものですが、このレンズはボケのなかにも絶妙な揺らぎやざわめきがあり、撮る者、写るものの心が表れるかのようです。このボケの力のおかげなのか、ガチピンが来ていなくてもなんとなくいい雰囲気をまとった写真になります。ズミルックスではガチピンが来ていないと失敗した感じがしたのですが、ノクティルックスはその辺りも懐が深いと思います。「目では見えないものが写る」ということが体感として信じられるレンズです。

②コンパクトかつ操作性よし
→F1.2なのでさぞピント合わせが難しいだろうと思っていたのですが、正直ズミルックスの開放で撮るよりもこちらの開放でとったほうがよほどピントが合います。もちろんボディの距離計との精度の相性もあるでしょうが、ピントリングの回転角がノクティルックスのほうが大きく、繊細なピント合わせに向いていることが大きな要因かと思います。一方、回転角が大きいため、例えば無限遠付近から最短近くのものに急いでピントを合わせないといけない場合など、ピント調整の時間はズミルックスのときよりもかかり、速射性という観点では落ちます。そこは精度とのトレードオフのため、仕方ないところです。ただ、事前に予測して置きピンをしたり、目測でおよその距離を合わせて準備しておくといったM型の作法に親しんでいる方であれば、ほぼストレスなく使いこなすことができると思います。また、F1.2とは信じられないほどコンパクトで携帯性もよいです。すべてのノクティルックスのなかで最もコンパクトで、体感的にはズミルックスからそれほど変わらない印象でした。

③ノクティルクスを所有しているという心地よさ
→当然ですが、ライカのレンズのなかで最高峰の性能を誇る最高級レンズのひとつです。M型ライカユーザーとして、ノクティルックスを所有し、愛用しているという心の高まりは写真への向き合い方そのものの次元も高めてくれると思います。実際、私はこのレンズを手にしてから、いかにしてこのレンズの表現力を引き出せるか日々よく考えるようになり、その過程でそもそも写真とは何か、自分は何を写し、何を表現したいのか、といった根本的な部分にもより深く向き合うようになりました。まさに人生の相棒といった感じです。私はノクチを手にいれる前は35mmや28mmなど広角域が好きだったのですが、いまではElmarit28mmもズミクロン35mmもその焦点距離・画角が必要なときにしか出番がなくなりました。多少無理してでもノクティルックスで撮りたくなるのです。ちなみにこのノクティルックスはフィルムライカでも最高の描写を見せてくれます。私はM4-Pで愛用しています。

1年使用して、このレンズへの愛と信頼は深まるばかりです。唯一の不満点は、純正のレンズフードの取り付け精度が低く、容易に脱落してしまう点です。スナップしていると手が当たったりして何度も落としてしまう感じで、数日で傷だらけのフードになりました。最初は心もへこんだのですが、最近では一切フードは使用しなくなりました。というのも、このレンズはできるだけ開放で撮りたい(絞っても最高描写ですが)レンズですので、日差しの強い日中などは開放だとシャッタースピードの最高速(私のM-P typ240だと1/4000)でISO100でも明るすぎることがあります。そのため、減光フィルターを常用するようになりました。私が愛用しているのはPolar ProのPMVNDです。この可変減光フィルターは見た目も最高にカッコいいので、フードなしでもこのフィルターがあれば見栄えもカッコよく、全く不満がありません(このフィルター着用時はフードは構造上つけられなくなります)。また、減光フィルターがあればフィルムライカでも日中からバンバン開放で撮れますので、どういった理由であれ、このレンズを購入する方は減光フィルターをお持ちになったほうがよいと思います。撮影の幅がグンと広がります。

ぜひ皆さんも、ノクティルックスで新しい世界に踏み出してみてください。
私はこのレンズを購入してから、本当に幸せなカメラライフを送っています。
お読みいただいてありがとうございました。 (2026/5/17 記)

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Panasonic 部門

nomo23 さん

50,000pt 贈呈

最高画質で「記憶」を未来へ残すためのカメラ

デザイン
画質
操作性
バッテリー
携帯性
機能性
液晶
ホールド感

このレビューを読んでいるということは、おそらくLUMIX S1RIIのことをすでにご存知だと思う。

パナソニックから発表された直後、S1RIIへの反響は想像以上だった。
僕自身もマップカメラで予約したのだが、発売日に入手できないという連絡が来た。

正直、耳を疑った。

少し失礼な言い方かもしれないけれど、パナソニックのカメラが発売日に手に入らないほど人気になる。
そんな状況を、僕はこれまであまり見たことがなかったからだ。

しかもS1RIIは、決して安いカメラではない。
それでも僕は、ほとんど迷わず予約した。

理由は単純だった。
高画素で高精細な絵を、LUMIXらしい生き生きとした色で残せる。
そう想像しただけで、ワクワクが止まらなかったからだ。

スペックは、間違いなくすごい。

約4400万画素の高解像センサー。
8K記録にも対応する動画性能。
長時間撮影を支える冷却ファン。
見やすく美しいファインダー。
チルトフリーアングル式の扱いやすい液晶。
リアルタイムLUT。
ハイブリッドズーム。
そして、進化したAF。

スペック表だけを見ても、S1RIIがかなり本気のカメラであることは分かる。

でも、実際に使ってみて一番驚いたのは、そこではなかった。

本当に驚いたのは、スペックの先にある「絵」だった。

こんなに綺麗な写真や動画が撮れるなんて、スペック表をいくら眺めていても分からない。

LUMIXならではの生き生きとした色はそのままに、思わず目を疑うほど繊細で、美しい描写。
写真を見返した瞬間に、その日の空気や光、子どもの表情まで記憶と一緒に戻ってくるような感覚がある。

カメラレビューでよく見る作例は、RAW現像を追い込んだものだったり、何百枚も撮った中の会心の一枚だったりする。

だから正直、僕のような普通のユーザーの写真で、このカメラの本当の価値が伝わるのか、ずっと迷っていた。
自分の写真では足りないんじゃないか。
そういうもどかしさがあって、しばらくレビューを書くことができなかった。

でも、使えば使うほど、やっぱりこれは書きたいと思った。

特に、僕のように基本は撮って出しで写真を楽しむ人。
家族や子どもを撮って、あとで見返す時間まで大切にしたい人。
そういう人にとって、S1RIIの違いはかなり大きいと思う。

そもそも、スマホではなくカメラを使う意味って何だろう。

僕の場合、それは「もう一度、感動したいから」だと思う。

綺麗に記録するだけなら、今のスマホでも十分すぎるほど綺麗に撮れる。
でも僕がカメラに求めているのは、ただの記録ではない。

息を呑むほど美しいもの。
その場の記憶が蘇ってくるような鮮やかな情景。
思わず笑みがこぼれてしまうような子どもの表情。

そういうものに、もう一度出会いたくて、僕はカメラを使っている。

S1RIIが生み出す絵には、心を動かす力がある。

少なくとも僕にとっては、今持っているどのカメラよりも、それを強く感じるカメラだ。

高画素カメラと聞くと、こう思う人も多いと思う。

「どうせスマホでしか見ない」
「拡大しなければ分からない」
「データが重くなるだけ」
「自分にはそこまで必要ない」

僕も、少し前まではそう思っていた。

でもS1RIIを使って、その考えはかなり変わった。

出てくる絵の繊細さは、大きなモニターで等倍表示しないと分からないような違いではない。
スマホの画面で見ても、絵の密度感が伝わってくる。

しかも、必ずしも最高画素数で記録し続ける必要はない。
記録サイズを落としても、S1RIIらしい繊細さはちゃんと残る。
だから毎回、巨大なデータを抱え込まなくてもいい。

これは動画でも同じだった。

「8Kなんて撮らないから、自分には関係ない」
そう思う人もいると思う。

僕自身、普段から8Kで撮っているわけではない。
むしろ日常ではフルHDで撮ることも多い。

それでも、出てくる映像が違う。

まるで写真がそのまま動き出したような、密度のある映像になる。
子どもの肌の質感、髪の毛、夕方の光、グラウンドの空気感。
そういう細かいものが、ちゃんと映像の中に残っている。

つまりS1RIIの魅力は、高画素そのものではないと思う。

高画素で得た情報を活かして、写真でも動画でも、撮って出しのまま、小さな画面でも伝わるほど高精細な絵を生み出してくれること。
僕が一番惹かれたのは、そこだった。

もちろん、魅力はそれだけではない。

リアルタイムLUTは、やっぱり便利だ。
自分好みの色を撮影時点から反映できるので、RAW現像をしなくても、撮って出しで「これが好き」と思える絵に近づけられる。

ハイブリッドズームも、思っていた以上に使える。

重い望遠レンズを持ち出さなくても、高画素を活かして被写体に迫れる。
子どもの行事や運動会では、これはかなり助かる。

そして、個人的にかなり大きいと感じた魅力がもう一つある。

手ぶれ補正だ。

スペック表では、各メーカーとも「何段分」という数字が並ぶ。
数字だけ見れば、そこまで大きな差はないように見えるかもしれない。

でも動画で使うと、全然違う。

S1RIIの手ぶれ補正は本当に強い。
手持ちの他社機と比べても、動画撮影時の安心感が圧倒的に違う。

三脚が使えない場面。
少し歩きながら撮らなければいけない場面。
子どもを追いかけながら、とっさに撮りたい場面。

家族を撮っていると、そういう瞬間は必ずある。

他のカメラを持って出かけている時に、
「ああ、今日はS1RIIを持ってくればよかったな」
と思ってしまうことが何度かあった

特に運動会や旅行先での動画。
三脚を立てるほどではない。
でも、ブレブレの動画にはしたくない。

そんな時、S1RIIの手ぶれ補正ブーストはかなり頼れる。
大げさに言えば、三脚がわりになる場面すらある。

ここまで使ってみて、少し意外な結論に辿り着いた。

S1RIIは、高画素で高価なカメラだ。
普通に考えれば、プロやハイアマチュア向けのカメラだと思う。

でも僕は、このカメラをパパママカメラマンにこそおすすめしたい。

もちろん、誰にでも必要なカメラではない。
綺麗な記録を残すだけなら、他のカメラでも十分できる。
スマホでも十分綺麗に撮れる。

それでも、自分の子どもを、肉眼を超えるような鮮明さで記憶できる。
その一瞬の表情を、光を、空気を、未来の自分が見返してもう一度感動できる形で残せる。

そこに、少なくとも僕は価格以上の価値を感じている。

静止画も動画も、最高画質で残せる。
子どもを追いかけながら撮ってもいい。
運動会で三脚がなくてもいい。
重い望遠レンズを持たなくても、ハイブリッドズームで被写体に迫れる。
リアルタイムLUTで、自分好みの絵を撮って出しで楽しめる。

ハイスペックで便利なS1RII。
それでいて、大切な人の今を、最高の画質で未来に残すことができるカメラだ。

綺麗な記録ではなく、心が動く記憶を残したい人へ。
子どもの今を、できる限り美しく残したい人へ。
写真も動画も妥協したくない人へ。

僕は自信を持って、LUMIX S1RIIをおすすめしたい。

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PENTAX 部門

Best Review

受賞レビュー作例1

シダライマチサ さん

50,000pt 贈呈

PENTAX 17が切り拓く未来

デザイン
表現力
ホールド感
操作性
機能性
設定項目
携帯性

20年ぶりの新作フィルムカメラ、しかもハーフ機ということで大きな話題を呼んだPENTAX 17。しかし正直なところ、デザインや機能、価格設定に違和感を覚え、手放しで歓迎する気にはなれず冷ややかな視線を送っていた。

それでも購入を決めたのは、現在流通しているハーフカメラの多くが半世紀以上前のものであり、劣化や故障の不安が常に付きまとうからだ。「今後、トラブルの不安なく使い続けられるハーフ機」として、PENTAX 17は現時点でベストかつ唯一の選択肢であると考えたのである。

プレスリリースで抱いたデザインへの不満は、実物を手にした瞬間に霧散した。
いい意味でのチープさと、往年のロボットアニメを彷彿とさせるメカニカルな佇まいは、これはこれで悪くない。特にダイヤル類が凝縮された小さな軍艦部には、ガジェット的な愉悦が詰まっている。

実際に使ってみて感じた美点を挙げる。
電池込みで約300gという「空気のような軽さ」は機動力に直結し、巻き上げレバーは撮影に心地よいリズムを生む。また、従来のハーフ機では珍しかったネックストラップへの対応や、電池室を兼ねたホールド感の良いグリップ、そしてフラッシュの内蔵など、実用面での配慮は素直に歓迎したい。何より、レンズの描写性能は文句なしに素晴らしい。

一方で、使い込むほどに難点も浮き彫りになる。
最も解せないのは、マニュアル機を標榜しながらレンズ駆動をモーター式にした点だ。電源投入時にレンズがスタンバイ位置まで動き、シャッター半押しでフォーカス位置へ移動するという仕様は、スナップ機として致命的なタイムラグを生む。なぜ手動ヘリコイドを採用しなかったのか、甚だ疑問が残る。

露出制御もブラックボックスだ。どのモードでも絞り値やシャッター速度の挙動が外部から一切見えず、実質的には「ピント以外フルオート」の初心者用カメラに近い。また、現代の技術をもってしてもシャッター最高速が1/350秒に留まっている点や、ファインダーの青みの強さ、コマ間にパーフォレーションが重なる独特の仕様など、中級者以上のユーザーには不満の残る箇所も少なくない。

この「挙動の不透明さ」をどう運用でカバーしていくか。
私が活用しているのは「BOKEH」モードだ。これは絞り開放を優先する(必ずしも開放固定ではないが)数少ないモードであり、唯一カメラの挙動を推測しやすい。

日中の屋外では1/350秒という制限から絞り込まれがちだが、低感度フィルムやNDフィルターを併用することで、意図的に絞りを開くことは可能だ。本機はレンズ上部に測光センサーを備えているため、TTL測光ではないもののフィルター越しの測光自体は可能である。

ただし、モノクロ用フィルターの使用には注意を要する。実際にレッドフィルター(R2)でテストしたところ、深刻な露出アンダーとなった。センサーが赤の波長域に敏感すぎ、「実際より明るい」と誤認識してしまうためだろう。この場合、+3EV程度の補正(ISO400ならISO50設定)が必要になる。こうした特性は、せめて説明書に一筆あっても親切だったのではないか。

ピント合わせはゾーンフォーカス式で、鏡胴上部のピクトグラムを目安にする。
しかし、このアイコンが直感的かと言えば疑問だ。メートル表記を確認するにはカメラをひっくり返さねばならず、結局公式サイトの図解を見ないと正確な距離が把握しづらい。

かつてのオリンパス・ペンEESのような初心者向け様式を踏襲したのだろうが、これは「人は学習し、成長する」という事実を見落としてはいないか。このカメラを機にフィルムに親しんでほしいと願うなら、むしろユーザーに学習と経験を促すような、より明快な操作系であるべきだった。

デジタルネイティブ世代への配慮は理解できるが、オールドファンから見れば使いにくい点も散見される。しかし、不満を抱かせつつも「使ってみたい」と思わせる強烈な個性がこのカメラにはある。

スペック過多で似通った写りのデジカメが溢れる現代において、この希少な新製品が投じた一石の意味は大きい。
かつてのLeica M5やNikon F3がそうであったように、登場時の評判が芳しくなくとも、後に「名機」として語り継がれる例はある。PENTAX 17が将来どう評価されるかは未知数だが、日本のメーカーが再びフィルムへと舵を切った歴史的転換点(メルクマール)として名を残すことを、切に願っている。

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SIGMA 部門

うしくん さん

50,000pt 贈呈

実際に使った上で…このレンズの素晴らしいところ3点

操作性
表現力
携帯性
機能性

おそらく、このレンズの購入を検討している人は「あのレンズ」(笑)と比較して、色々思い悩んでいることと思う。

私自身も、CP+で両方のレンズを撮り比べたりもしたわけだが、結局、これと言った決め手もないままに、大きさや佇まいの良さ、そして
ーどうせf値を妥協するなら、ズームレンジが広い方がいいだろうー
という、少々乱暴な理屈でこのレンズを購入した。

で…、

実際に使ってみると、「購入前にはわからなかった良い点」が幾つか見つかったので、購入検討の方の参考になれば…ということで、それらを挙げる形で、レビューを書いてみたいと思う。
素人の極私的な視点ではあるが、参考になれば幸いだ。


【生々しいまでの質感描写】

まず一枚目の写真を見て頂きたい。

私がこの写真を見て、まず目を奪われたのは、仮面を構成する皮の質感だ。
微細なシボ(シワ)や表面の艶、そしてハイライトからシャドウへの滑らかなグラデーションが極めて緻密に描写されており、写真越しにも、そのしっとりとした重厚な触り心地まで伝わってくるかのようなリアリティがある。

また、人の顔を模した彫刻の描写も見事の一言だ。
鑿(のみ)が木を抉った際の微細な起伏や、深い彫り跡に落ちる影の濃淡、更には、無垢木の部分の表面にうっすらと毛羽立つ「うぶ毛」まで、6400万画素センサーに負けることなく、精緻に描写されており、とてもズーム倍率10倍の便利ズームの描写とは思えない。

その一方…、

アクリル板に映り込んでいる歩行者や鉄道の案内標識に目を向けてみると、滑らかなボケ味でとても自然だ。
ともすれば、解像感の高いレンズはボケが汚くなったり悪目立ちしがちだが、このレンズに関しては、その様なことはなく、とても良いバランスに調整されていると感じた。


【「引ける」ことの利点】

一般的にこの手の便利ズームの広角端は24〜28mmであることが多く、私自身も
ーまあ、広角は24mmからあれば大抵はなんとかなるだろう。ー
と思っていたわけだが、やはり、広角が20mmまであれば、それはそれで便利で、使い勝手は驚く程上がるということを、日々実感している。

当初、20mm付近では歪曲が酷いという話もあったが、プロファイル適応なしで建築物を撮影した写真を現像しても、個人的には、それ程歪みは感じない。
勿論、専門の広角レンズには敵わないのは当たり前だが、レンズ交換なしで20mm域が撮影できるのは、広角が好きな私にとっては、f値が多少明るくなるより断然有難い性能だし、多くの人にとっては、旅の思い出を記録するのに十分な威力を発揮することだろう。


【「寄れる」ことの利点】

このレンズの購入を検討している人ならご存知のこととは思うが、このレンズは35mm〜85mmの焦点域でハーフマクロを撮影できる。
これはこれでもちろん大変便利なのだが、私がこれ以上に驚いたのが、望遠端の200mmでの最短撮影距離の短さだ。
最短撮影距離65cm、最大撮影倍率0.28倍は、クウォーターマクロを超える近接撮影が可能であることを意味している。

実際、この近接撮影能力を生かして撮影すると、私が好きな被写体である花などは、背景をとても大きくボカして撮影することができる。
3枚目の写真を見て頂ければお分かり頂けると思うが、ボケも自体も悪目立ちでず綺麗で、とても印象的な写真が撮れるのだ。

花を撮ってる人ならよくわかっていると思うが、f値と撮影距離なら、撮影距離を短くする方が断然f値よりもボケの大きさに影響するわけで、その意味において、このレンズは単に望遠端f6.3のレンズとは訳が違う。
最短撮影距離が短いズームレンズを、よく「寄れるズーム」等と称しているが、その大半は、広角端の最短撮影距離が短い一方、望遠端の最短撮影距離は凡庸なものが多い気がするわけだが、このレンズは望遠域でも「寄れる」ことが、とても素晴らしい。


以上3点、私が実際に使ってみて、驚いたり関心したりした点を書き出してみた。

勿論、このレンズにも欠点はある。
例えば、純正とズームの方向が逆なので、最近純正を主に使っていた私は、咄嗟の時にズーム操作を誤りがちだし、逆光耐性もそこまで高くないようで、日中ピーカンの状況では、広角域にフレアーやゴーストが出易いように思う。

だが、そんなことはこのレンズの利便性の高さと精緻な描写の前では瑣末なことだ。

以前目にしたこのレンズのレビューに
「作品作りでなければこの一本で完結できる」
という主旨のものがあったが、私に言わせれば
ー馬鹿言うな!ー
って感じだ。
このレンズは、作品作りであっても十分に使えるだけの描写力を持ったレンズだし、このレンズだからこそ撮ることのできる瞬間は確実に存在する。

まさにあらゆる用途に平均点以上の結果で応える「真のユーティリティレンズ」だ、と、購入を迷っている人にはお薦めしたい。

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OM SYSTEM 部門

ジュン・クーパー さん

50,000pt 贈呈

魔法の手振れ補正と単焦点並みの解像感

操作性
表現力
携帯性
機能性

▼描写について
換算24mmから200mmまでを一本でカバーできる機動力は圧巻です。頭の中に浮かんだ構図を、レンズ交換の手間なくその場で具現化できる快感は、このレンズならではの特権と言えるでしょう。

解像性能についても、定評ある標準ズーム「12-40mm F2.8 PRO II」と比較しても遜色なく、絞り開放から四隅まで緻密に描き切る実力には驚かされました。高倍率ズームという言葉から連想される「妥協」は微塵も感じさせません。

ただ、撮影を重ねる中でわずかに気になったのが、周辺部の倍率色収差です。12-40mm F2.8であれば完璧に抑え込まれるような輝度差の激しいシーンでは、F5.6まで絞ってもエッジ部分にフリンジが残る場合があります。もちろん鑑賞サイズでは問題にならないレベルですが、単焦点や最高峰の標準ズームが持つ「完璧な整合感」を求めるなら、設計思想の差として意識しておくべきポイントかもしれません。

▼操作性・機能性について
PROシリーズ共通のマニュアルフォーカスクラッチやL-Fnボタンは、一度手に馴染むと手放せない快適さがあります。特に鏡筒のISスイッチでボディ内補正まで連動してオフにできる仕様は、三脚使用時にリズムを崩さず撮影に集中できるため重宝しました。

また、本レンズ最大の武器である強力な手振れ補正は、もはや魔法のようです。広角端なら4秒、安定を重視しても2秒程度のスローシャッターが手持ちで切れるため、三脚を持てないシーンでの表現の幅が劇的に広がります。

▼携帯性について
OM-1との組み合わせでは、グリップの深さも相まって非常に良好なバランスを保てます。マイクロフォーサーズとしては確かに大きく重い部類ですが、これ一本で完結できる守備範囲の広さを考えれば、システム全体の重量を抑える賢い選択肢になり得ます。

▼総評
驚愕の手振れ補正と、全域にわたる高い解像力。高倍率ズームの常識を塗り替えた名作であることに疑いの余地はありません。
私の場合、常用する画角が換算90mm付近までであったことと、F2.8という明るさがもたらすボケと収差の少なさを優先し、最終的に「12-40mm F2.8 PRO II」へと集約することにしましたが、このレンズが多くのフォトグラファーを魅了し続けている理由は、その高い完成度に深く納得させられるものでした。

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その一枚と言葉が、
誰かの機材選びを動かす。

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