2020年2月12日にオリンパスから待望のフラッグシップモデル『OM-D E-M1 Mark III』が発表されました。
2013年10月に『E-M1』、2016年12月に『OM-D E-M1 Mark II』、そして2020年2月に3代目となる『OM-D E-M1 Mark III』。
今回『OM-D E-M1 Mark III』に初めて搭載された映像処理エンジン「TruPic IX」。
『OM-D E-M1X』の「TruPic VIII」は2基搭載することで処理能力を向上していましたが「TruPic IX」は一基で、そのすべての機能が、さらに高速化された処理能力を有しています。
新画像処理エンジン TruePic Ⅸと、重要な3つの要素(2000万画素のLive MOSセンサー、進化した5軸手ぶれ補正機構、最高峰の高解像M.ZUIKOレンズ)を 組み合わせることで、一眼トップクラスの高画質を実現!
新画像処理エンジンの高速処理と、新アルゴリズムにより、5000万画素手持ちハイレゾ、ライブND、進化した顔優先/瞳優先AF、星空AFの4つの機能を搭載!
今回は正統進化した『OM-D E-M1 Mark III』の特筆すべき3つの機能+αをマップカメラがピックアップします!
絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/5秒 / ISO:200 / 使用レンズ:OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
※手持ちハイレゾショットで撮影したカット。画像をクリックすると実寸(8160×6120 Pixel)の画像がご覧いただけます。
5000万画素手持ちハイレゾショット。
手持ち撮影中に発生するわずかな「位置ずれ」を利用し、 16回撮影した際に取得した3億2000万画素情報を使って約5000万画素の高解像写真を生成します。
そのため、装飾物などの落下を防止するネットが確認出来るほどの高画素高解像な写真が撮影出来ました。
絞り:F8 / シャッタースピード:1/25秒 / ISO:64 / 使用レンズ:OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
※手持ちハイレゾショットで撮影したカット。画像をクリックすると実寸(8160×6120 Pixel)の画像がご覧いただけます。
ISに対応したレンズと併せることで『OM-D E-M1X』と同等の7.5段分の補正がかかるため、感度を上げることなくスローシャッターでも手ブレがしっかり抑えられています。
ちなみに、このわずかな「位置ずれ」はカメラ側で大きすぎると判断した場合、エラー表示を行ってくれるため、その場での撮り直しが可能なのも魅力の1つです。
絞り:F5.6 / シャッタースピード:1秒 / ISO:100 / 使用レンズ:OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
※手持ちハイレゾショットで撮影したカット。画像をクリックすると実寸(8160×6120 Pixel)の画像がご覧いただけます。
ハイレゾショットは高解像写真を生成するだけでなく、多数枚合成によりノイズが軽減されます。
多枚数合成によりISO感度で約2段分のノイズ軽減効果があり、特に細かい描写が必要とされる風景や建造物、夜景などの撮影で威力を発揮します。
5000万画素手持ちハイレゾショット
通常撮影
絞り:F5.6 / シャッタースピード:1/2秒 / ISO:200 / 使用レンズ:OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
※手持ちハイレゾショットで撮影したカット。画像をクリックすると実寸(8160×6120 Pixel)の画像がご覧いただけます。
比較して頂くと分かりますが手持ちハイレゾショットも通常撮影もどちらも、進化した強力な手ブレ補正に頼ることで、より低感度での撮影でクリアな描写を得ることが出来ています。
暗い建造物の内部や三脚の使用が禁止されている場所などでスローシャッターを併用すれば高画素!高解像!低感度!での撮影が可能となります。
絞り:F1.6 / シャッタースピード:1/80秒 / ISO:64 / 使用レンズ:OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO
新TruePic Ⅸの高い画像処理能力+アルゴリズムの改善を行ったことで大幅に進化した顔認識と瞳AF。
ベースのAF性能から小さな顔や瞳の検出精度も向上しているため、国内メーカー内トップクラスのAFにも引けを取らない精度と追従性を感じる事が出来ました。
『OM-D E-M1X』よりも遥かに反応速度は向上しており、モデルさんがポージングを変えている時にも、常に顔認識と瞳AFの枠が表示され追従している事に驚きました。
ポートレート撮影を強力にアシストする「瞳優先AF」
横顔など顔検出が難しいシーンや、動きのあるポートレート撮影でも顔や瞳にピントに追従するので、構図や表情に集中して安定したピント合わせが可能です。
絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/1600秒 / ISO:100 / 使用レンズ:OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO
絞り:F1.2 / シャッタースピード:1/200秒 / ISO:200 / 使用レンズ:OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO
ハイレゾ撮影と同じく画像合成で可能になった機能。
「ライブND機能」が『OM-D E-M1 Mark III』にも搭載されました。
複数の画像を合成して疑似的に露光時間を延ばすことで、スローシャッター効果を使ったような表現ができます。
効果の段数は1段~5段分から選択でき、表現の幅を広げ素早い撮影に対応可能。
前玉が飛び出した魚眼レンズや超広角レンズなどフィルター装着が困難なレンズでも超スロー撮影が楽しめます。
今回はその効果をポートレート撮影に応用してみました。
交差点など人が行き交うシーンが背景になるようモデルさんに立ってもらい、ライブND機能を使用することで背景の歩行者を流す。
NDフィルターを使わなくてもこの様なスローシャッター効果を使った表現が簡単に得られます!
さらに、日中シンクロで撮影を行う際などにも明るいF値のまま撮影することが出来ます。
顔認識×瞳AFで触れた通り、優れたAF機能と手ブレ補正がアシストしてくれるおかげでピントが外れることなく手ブレを起こすこともありません。
他にもモータースポーツなどの流し撮りに応用するなど、作品の幅を広げることができる嬉しい機能です。